『スッキリ』に出演する加藤浩次(時事通信フォト)
日テレの情報番組といえば、『スッキリ』や『ヒルナンデス!』のように芸人からアイドルまで華やかな出演者を揃え、ロケ企画や新コーナーをいくつも登場させる手法で、若者を中心に視聴者を取り込んできた。
ところが、最近ではテレ朝の『グッド!モーニング』『モーニングショー』が中高年の支持を得て朝のトップに立つ。昼の時間帯はTBSの『ひるおび!』が首位に立ち、さらには『ヒルナンデス!』に惨敗していたフジの『バイキング』が時事ネタ中心のトークバラエティとして急成長。日テレの存在感は薄れてきた。上智大学教授(メディア文化論)の碓井広義氏はこう分析する。
「日テレは90年代、当時トップを走っていたフジから王座を奪いました。その頃の日テレはフジを熱心に研究していましたが、いざトップに立つと、研究してまで乗り越えようとする目標がなくなってしまった。現状維持が求められる中、視聴者も日テレの番組に慣れてしまい、刺激的でなくなってしまったのではないか。そんな中で、他局が日テレの番組作りや編成を研究し、追い付いてきたのでしょう」
◆ガッキーでも救えない?
綻びが見え始めたのは朝・昼だけではない。盤石のゴールデン枠のバラエティ番組も「ここにきて“勤続疲労”が始まっている」と前出の村上氏は指摘する。