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2018.11.09 07:00  SAPIO

EUから学ぶ「移民」の教訓はネオナチなど極右勢力の台頭

「15年に野村総研が発表したレポートでは、単純労働や事務職を中心に日本の職業の約49%がAIやロボットで代替可能になります。つまりこれから労働力不足は解消されます。むしろ問題なのは、その時に人間が何の仕事をするかです。政府は本格的なAI時代の到来までに、AIには出来ない分野における人材の育成に注力すべきです」

 移民の受け入れよりも生産性の向上に力を入れるべきだと主張するのは荻原氏。

「北欧諸国の生産性は日本の1.3倍です。スウェーデンでは労働時間を短縮して育児休暇制度を充実させ、女性がフルタイムで働ける環境を整えた結果、生産性が向上しました。こうした働き方改革で移民は不要になる可能性があります」

 その一方で、日本の成長に必要な高度な人材は積極的に受け入れる必要がある。だが現実はそうはなっていない。人事コンサルタントの城繁幸氏は次のように指摘する。

「日本がグローバルに戦うには国内だけでなく海外の優秀な人材が必要です。しかし、地方転勤や残業、有給休暇をなかなか使えない環境など、滅私奉公を強いる日本特有の働かせ方がネックとなり、『高度専門職』の資格を有する外国人の離職が相次いでいます。生産年齢人口が激減する日本が成長を続けるためには、外国人にとって魅力的で働きやすい職場環境に変える必要があります」

 単純労働者は来たがるが、優秀な人材には魅力的ではない、それが現在の日本だ。日本社会が自らなすべきことは多い。

※SAPIO2018年11・12月号

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