巨人は過去10年で12人をFAで獲得。現役を続ける5人と今季現役から退いたばかりの脇谷亮太を除けば、ほかの6人は引退後にコーチなどでチームに戻ってきている。
近年引退した金城龍彦、片岡治大、今季引退の杉内俊哉、村田修一は即ファームのコーチに就任。相川亮二も1年間の評論家生活を終えて、来季から1軍のバッテリーコーチを務める。
「1990年代の反省か、巨人はFA選手を厚遇するようになっている印象です。巨人在籍のまま引退すれば、球団内でポストを与えるという約束を取り交わしているのかもしれません。また、2011年オフにFAで村田修一を獲得する際、人的補償でDeNAに移籍した藤井秀悟が引退すると、打撃投手として雇った。2005年オフ、豊田清の人的補償で西武に移籍した江藤智も2009年に引退後、翌年から今年まで巨人で打撃コーチなどで活躍しました。
2000年代以降は巨人在籍のまま引退する、もしくは自分の意志でチームを出ていかなければ、引退後も何らかポストが保証されるわけです」
一方で、巨人で現役生活を終えずに海外へ挑戦した前田幸長、野口茂樹、門倉健、FAで中日移籍を選んだ小笠原道大らは、引退後もチームに戻ってきていない。例外的に豊田清は戦力外通告の後に広島に渡ったが、投手コーチとして巨人に戻ってきている。