ただし、問題を拡大するリスクは日本側にもあり、また韓国が同意しない限りICJの裁判も成立しない。
「日本は韓国の隣からよそへと引っ越せない以上、こういう無理筋をいう国であることを前提に、日本の原則的立場を言い続けなければなりません。アメリカ、ロシア、中国などの周辺国に『韓国はやり過ぎだよね』と言わせるような外交努力が重要になってくる。さらに言えば、韓国の大統領は再選がないので、文政権が続く2022年までは韓国と真っ当な話をするのは無理だと割り切り、対症療法に徹することです」
大人同士の交渉はできず、子供同士の喧嘩も御免こうむりたい。しかし大人と子供の間で実のある議論は成立しない以上、付き合いを控えていくしかない。それは好きか嫌いかでは決まらない、論理的で合理的な帰結である。
※週刊ポスト2018年11月23日号