フィギュアスケート界に待望のニューヒロインが現われた。11月10日、GPシリーズNHK杯の女子フリーで優勝を飾った紀平梨花(16)だ。
浅田真央の代名詞であるトリプルアクセルの“後継者”として一気に注目を集めた紀平について、フィギュアを長く取材するベテランライターはこう話す。
「運動神経が抜群で、他のスポーツでも一流選手になっていただろうと言われています。非常に頭がよく、自己分析しながら練習や食事の管理ができる。10代半ばでそこまでやれる選手はなかなかいません。昨年にはトリプルアクセルに3回転をつけた史上初の連続ジャンプを成功させ、今回のフリーでもその連続ジャンプを含め、2度のトリプルアクセルを跳んでいます」
ジャンプに限れば、先輩を超えているという声も。
「真央の進化版といってもいい。今回、フリーでトリプルアクセルを含めた3回転ジャンプを8回跳ぶ“8トリプル”を成功させたことが、世界のフィギュア関係者を驚かせた。8トリプルは真央がソチ五輪の“伝説のフリー”で挑戦し、8回全て着氷しましたが、回転不足などの減点があり、完璧な成功ではありませんでした。紀平は2016年のジュニア大会ですでに8トリプルを跳び、今回も減点なしで成功させた。世界トップクラスの選手でも苦手なジャンプがあるのが当たり前のなかで、稀有な存在です」(前出・ベテランライター)