ビジネス

串カツ田中他、“新潮流居酒屋”急成長のカギは一品突破

串カツ田中の急成長の秘密は?(提供/串カツ田中)

 居酒屋業界の“革命児”と呼ばれる「串カツ田中」。2008年に世田谷区の三軒茶屋に1号店をオープンして以来、破竹の勢いで成長し、2016年には東証マザーズ市場に上場。わずか10年で全国210店舗(11月時点、以下同)に拡大し、売り上げは75億円(2018年11月期連結)に達する見込みだ。

 串カツ田中の急成長は、居酒屋業界の大きな潮流の変化の波に乗ったという側面がある。外食ジャーナリストの中村芳平氏は、現在の居酒屋業界で成功するキーワードは“一品突破”だという。

「かつて和民、白木屋、養老乃瀧など総合居酒屋チェーンの客単価は3000円から3500円程度でしたが、最近は串カツ田中のように2000円台に集中し、消費者はもう3000円台には戻れなくなっている。

 その端緒となったのが全品280円均一(昨年10月から298円)の焼き鳥チェーン『鳥貴族』でした。かつての総合居酒屋チェーンがそれらに対抗するため、メニューを絞った“一品突破”型店舗にシフトチェンジして再参入してきているのです。

 ワタミは生ビール199円と若どりのモモ一本焼をウリにする『三代目鳥メロ』、同じく若どりのグローブ唐揚げをウリにする『ミライザカ』を拡大し、和民系の居酒屋を次々と衣替えしている。『磯丸水産』を運営するSFPホールディングスも手羽先唐揚げに特化した『鳥良商店』に力を入れています」

 ワタミは国内474店舗のうち、昨年末までに123店舗を「鳥メロ」と「ミライザカ」に転換。業績は回復傾向にある。SFPは既存の“24時間年中無休”をウリにしていた「磯丸水産」の一部店舗を「鳥良商店」へ業態転換しながら、全49店舗に拡大させている。

関連記事

トピックス

炊き出しボランティアのほとんどは、真面目な運営なのだが……(写真提供/イメージマート)
「昔はやんちゃだった」グループによる炊き出しボランティアに紛れ込む”不届きな輩たち” 一部で強引な資金調達を行う者や貧困ビジネスに誘うリクルーターも
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
小室眞子さん“暴露や私生活の切り売りをビジネスにしない”質素な生活に米メディアが注目 親の威光に頼らず自分の道を進む姿が称賛される
女性セブン
組織改革を進める六代目山口組で最高幹部が急逝した(司忍組長。時事通信フォト)
【六代目山口組最高幹部が急逝】司忍組長がサングラスを外し厳しい表情で…暴排条例下で開かれた「厳戒態勢葬儀の全容」
NEWSポストセブン
藤浪晋太郎(左)に目をつけたのはDeNAの南場智子球団オーナー(時事通信フォト)
《藤浪晋太郎の“復活計画”が進行中》獲得決めたDeNAの南場智子球団オーナーの“勝算” DeNAのトレーニング施設『DOCK』で「科学的に再生させる方針」
週刊ポスト
手を繋いでレッドカーペットを歩いた大谷と真美子さん(時事通信)
《「ダサい」と言われた過去も》大谷翔平がレッドカーペットでイジられた“ファッションセンスの向上”「真美子さんが君をアップグレードしてくれたんだね」
NEWSポストセブン
「漫才&コント 二刀流No.1決定戦」と題したお笑い賞レース『ダブルインパクト』(番組公式HPより)
夏のお笑い賞レースがついに開催!漫才・コントの二刀流『ダブルインパクト』への期待と不安、“漫才とコントの境界線問題”は?
NEWSポストセブン
パリの歴史ある森で衝撃的な光景に遭遇した__
《パリ「ブローニュの森」の非合法売買春の実態》「この森には危険がたくさんある」南米出身のエレナ(仮名)が明かす安すぎる値段「オーラルは20ユーロ(約3400円)」
NEWSポストセブン
韓国・李在明大統領の黒い交際疑惑(時事通信フォト)
「市長の執務室で机に土足の足を乗せてふんぞり返る男性と…」韓国・李在明大統領“マフィアと交際”疑惑のツーショットが拡散 蜜月を示す複数の情報も
週刊ポスト
中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
高校時代にレイプ被害で自主退学に追い込まれ…過去の交際男性から「顔は好きじゃない」中核派“謎の美女”が明かす人生の転換点
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《死刑執行》座間9人殺害の白石死刑囚が語っていた「殺害せずに解放した女性」のこと 判断基準にしていたのは「金を得るための恐怖のフローチャート」
NEWSポストセブン
ゆっくりとベビーカーを押す小室さん(2025年5月)
《小室圭さんの赤ちゃん片手抱っこが話題》眞子さんとの第1子は“生後3か月未満”か 生育環境で身についたイクメンの極意「できるほうがやればいい」
NEWSポストセブン
中核派の“ジャンヌ・ダルク”とも言われるニノミヤさん(仮称)の壮絶な半生を取材した
【独占インタビュー】お嬢様学校出身、同性愛、整形400万円…過激デモに出没する中核派“謎の美女”ニノミヤさん(21)が明かす半生「若い女性を虐げる社会を変えるには政治しかない」
NEWSポストセブン