それではあらかじめ購入期間を決めて、その間、ジャンボ宝くじを買い続けることを考えてみよう。中には、購入期間中に2回も3回も1等に当せんする、という極めて幸運なケースもありえる。1等に当せんしたら、その時点で宝くじの継続購入はやめてしまうこともあるだろうが、今回は、最初に決めた購入期間中は、宝くじを買い続けるものとして考えてみる。
【1年間】
年間5回のジャンボ宝くじで、累積で1等に当せんする確率は、10万分の5。もし1等に当せんすれば、18万円のくじの購入代金が、3億円~10億円の受け取りにつながることになる。まさに、一攫千金だ。
【2年間】
2年間の10回のジャンボ宝くじで、累積で1等に当せんする確率は、10万分の10。これでもほとんど起こらない。そう簡単に1等が当たるものではない。
【3年間】
購入期間を3年間にしても、累積の1等当せん確率は、10万分の15に過ぎない。ことわざで「石の上にも3年」などというが、ジャンボ宝くじを3年間買い続けても、その間に1等の当せんで報われることはほとんどない。
【10年間】
10年間買い続けることにしたらどうか。「10年ひと昔」という言葉のとおり、通常は、何かの取り組みを10年間続けたら、かなり長い期間継続したといえるだろう。ジャンボ宝くじの場合は、10年間に1回でも1等が当せんする累積の確率は0.05%となる。一方、この10年間で、180万円のお金を宝くじの購入に費やしている。それでも、1等は、ほとんど当たらないことになる。
【50年間】
それでは、50年間、買い続けることにしたらどうか。会社勤めをする人でいえば、入社から定年退職までの期間を上回る時間の長さだ。累積の1等の確率は、0.25%。なお、50年間では、くじの購入に900万円を要している。
【100年間】
購入期間を1世紀100年間にしたらどうか。こうなると、ひとりの人の一生では、購入継続が難しいタイムスケールになってきた。そこで、親から子、子から孫などと世代をつなぎつつ、ジャンボ宝くじを買い続けることとなる。累積の1等当せん確率は、0.5%。
【500年間】
500年間買い続けることにしたらどうか。500年前といえば、世界史では、マルチン・ルターが宗教改革を唱えて、マゼランが世界一周に出発した頃だ。その頃からいままでと同じ期間、何世代にも渡って、ジャンボ宝くじを買い続けていくイメージだ。
実際、老舗企業でも500年続くのはかなりまれなケースだろう。そこで、「いかなる状況でも、ジャンボ宝くじを買い続けよ」などと、家訓として残しておかないといけないだろう。後世の子孫たちは、なぜこんな家訓があるのか、不思議に思うかもしれない。500年間では、累積で1等が当たる確率は2.5%まで高まることとなる。