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2018.12.28 16:00  週刊ポスト

女優・佐久間良子が持つ「耐える」ことの意義

 七九年『病院坂の首縊りの家』、八三年『細雪』はいずれも市川崑監督の映画だ。

「以前から市川先生の作品には出たいと思っていました。犯人役であろうと、なんであろうと。先生の作品は御本がしっかりしてらっしゃるのと、美的感覚が素晴らしいですから。俳優さんにあまり細かく注文を付ける先生ではありませんでした。先生がおっしゃったのは、『佐久間君、もっと動いてくれ』ということでした。先生からすると私の芝居は真面目すぎたのでしょう。

『細雪』の時は美しく立つための角度を自分でも考えて演じました。日本舞踊や所作を特別に習ったことはないのですが、それまでも着物を着る役が多かったので、立つにしても、手をつかずにスッと立たなければいけないとか、そういうことは理解していましたから、その場に行くと自然とできましたね」

 市川崑作品や水上勉原作の一連の映画など、佐久間の演じてきた役柄は理不尽な状況に耐える──という設定が多い。

「それは特に自分では意識しませんけどね。まあ、それでも『耐える』ということは割と私自身の中に持っているものだと思います。今までの人生の中でも本当に耐えることが多かったですから。でも、それは日本古来の女性みんなにある部分かもしれませんよ。耐え方にはいろいろとあるとは思いますが」

●かすが・たいち/1977年、東京都生まれ。主な著書に『天才 勝新太郎』『鬼才 五社英雄の生涯』(ともに文藝春秋)、『なぜ時代劇は滅びるのか』(新潮社)など。本連載をまとめた『役者は一日にしてならず』(小学館)が発売中。

■撮影/藤岡雅樹

※週刊ポスト2019年1月1・4日号

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