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2018.12.30 16:00  NEWSポストセブン

「田中圭24時間テレビ」は役者の成長を映すテレビだった

 また、『田中圭24時間テレビ』は色々なドラマの美味しいところを上手にオマージュした番組でもあった。ドラマが動き出すシーン1に出演した吉田鋼太郎。役柄は『おっさんずラブ』そのまんま。

 シーン7で登場した松本まりか。彼女が披露したのが、ドラマ『ホリデイラブ』で魅せた狂気のストーカー演技。そういった意味では、今年のドラマの名演をまとめて見られるお得さもあった。

 長時間に渡り、田中に触れて気づくソツとスキのなさ。クレバーで仕事ができ、誰とでもうまくやる感じ。俳優というよりも上場企業のエリート社員のような万能感。ドラマなのにも関わらず、トークゾーンまである『田中圭24時間テレビ』。シーン7では橋本マナミ、池田鉄洋、飯尾和樹(ずん)らと共に「バイプレイヤーあるある」について語り合う田中。そこでも適材適所で良いコメントを残す。

「バイプレイヤーやってるとメンタルが強くなりますよね。ロケで撮影してると、周りで見ている人が『誰コイツ、知らねー?』とか目の前で言うんですよ!」

 トークの際、「誰コイツ、知らねー?」を憎たらしい口調で表現する。いい意味で清廉潔白じゃない、バラエティ対応も完璧。

 さらに見続けてシーン19、ゲスト出演者は和田アキ子だった。ここでのオマージュは『アッコにおまかせ!』の巨大フリップ。まとめられていたのは田中の半生だ。

 半生を巨大フリップでまとめられたことで、エリート社員っぽい理由が分かった。田中は恵まれた家庭環境で育ち、幼少期のテストでは満点しかとったことのない秀才だという。また、バスケットボールでも才能を発揮し、小学校時代には全国大会で優勝。中学は偏差値76の私立校に進学している。

 これだけでもモテそうなのにイケメン、田中圭の万能感の理由はココ。いや、万能感ではなく万能な人が俳優の道を選んだと書いた方が適切だろう。

『田中圭24時間テレビ』、ドラマパートにはいる前に台本に書かれている内容がアニメーションとして流れる。視聴者はそこで演じられる内容を知る。しかし、俳優はそれをまんまやることはない。自分流にアレンジし体現、そんな演者の熱がこもった演技合戦を追うのは製作陣。普段では見られない舞台裏、そんなところが見どころか。

 万能な人・田中圭とは書いてきたが24時間も撮影され続けた結果、最後の方は明らかに狼狽していた。しかし、田中レベルで狼狽、並みの人がやったら逃げるだろう。バラエテイとドラマの2つのプレッシャーが24時間襲いかかるのだから……。

 結局、『田中圭24時間テレビ』はなんだったのか。それを考えながら見返せば、C M前になるたびに流れる「青春で123ジャンプ?♪」に答えがあった。コレ、番組のテーマ曲でもある岡村靖幸の『あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう』のサビ部分である。

 青春とは理想に憧れる時期、一昨年前までの田中にとって主役になることは憧れで。理想の追求といった部分においては、若手役者としての青春時代を過ごしていたと言える。しかし、2018年の田中は売れっ子役者となり、その目標を叶えた。2019年には更に「ジャンプ?♪」、ゴールデンタイムのドラマ主演も決まっていることだろう。

 ラストシーン、田中は「小栗旬(田中と同じ事務所)は太陽みたいに眩しい男ですよ、けど太陽は眩しすぎるとうざく感じる。いつかは勝ってやろうと思っていたけど、今年気付いたんだよね、勝てるわけないし、そもそも勝つ必要がないんだ。(中略)諦めたらスッと力が抜けて、そしたらすごいデカい仕事が入ってきたんだよ『田中圭24時間テレビ』……」と語る。

 鈴木おさむの脚本に書かれたセリフだが、田中の本音でもあると思う。そういった意味で、田中の青春は2018年で終わり。『田中圭24時間テレビ』で映されていたのは、一人の役者の成長だった。

『あの娘ぼくが24時間でドラマを撮影したらどんな顔するだろう』

 とにかくスゴい田中圭を見たい方、正月休みが暇な方にオススメしたい。

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