ライフ

AIによるほくろの皮膚がん判定は15秒 専門医の識別率上回る

医師が顔写真を撮影

「AI(人工知能)医療診断」は驚異の進化を続けている。ほくろが皮膚がんか否かの診断は、医師の経験や能力で差が出るという。

 そこで、筑波大学附属病院では、AIによる皮膚がんの画像診断補助システムを開発している。数年内の実用化を目指す実験段階で、実際の診断では使われていないが、今回特別に本誌記者が被験者として体験した。開発に携わる筑波大学医学医療系皮膚科准教授の藤澤康弘氏はこういう。

「人間の医師が行なうほくろやできものの診断は、病歴を聞いて、目で見て、触り、判断に迷った場合は組織を採取して細胞診に回します。一方、AIは、ほくろやできものの画像のみで判別する」

 今回この診断を体験した記者の鼻の下には、高校生の頃にうっすらでき、だんだん大きく濃くなってきたほくろがある。このほくろを藤澤氏はデジタル一眼レフで撮影。パソコンに読み込んでほくろの部分だけを切り抜く。解像度はそれほど高くなくても構わないそうで、スマホで撮ったものでも分析は可能だという。

 この画像を、AIが搭載されているパソコンに取り込む。AIには筑波大が15~16年間にわたって蓄積した皮膚腫瘍や関連疾患の画像約6000枚を読み込んで学習させ、メラノーマ(悪性黒色腫)や有棘細胞がん、良性の腫瘍も含めた14種類の皮膚腫瘍を識別できるようにしている。

 画像をAIに読み込ませておよそ15秒。結果は「NCN(ほくろ)100%」と出た。記者のほくろは悪性ではなかったのだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン