ビジネス

トヨタのサブスク 月20万円でレクサス乗り継ぎは安いのか

トヨタの定額制サービス事業会社「KINTO」の小寺信也社長(左)/写真=時事通信フォト

 毎月定額を支払うことで、好きなクルマ・乗りたいクルマに自由に乗り換えられるトヨタ自動車の新サービス「KINTO」の概要が明らかになった。世はサブスクリプション(定額制)サービス隆盛期だが、果たしてマイカー市場に広まっていくのか。佃モビリティ総研代表の佃義夫氏がレポートする。

 * * *
 消費者の関心が「保有から利活用へ」「モノからコトへ」と移り変わる中で、サブスクリプションサービスという新たな「利活用」モデルが様々な商品で急速に普及している。自動車業界も例外でなく、このサブスクリプションを展開する動きが始まっている。

 自動車業界最大手のトヨタは、「お客様がもっと気軽に楽しくクルマとおつき合いいただける新しいクルマの持ち方を提案する」という考えのもとにサブスクリプションサービス運営の新会社「KINTO」を設立。トヨタブランド車で「KINTO ONE」、レクサスブランド車で「KINTO SELECT」の2種類のサブスクリプションサービスを設定、展開することになった。

 まずは、KINTO SELECTのレクサス車で2月6日から開始、KINTO ONEのトヨタ車は3月1日からスタートする。ただ、いずれも当初は東京都内でのトライアル実施とし、今夏以降に全国展開に結びつけることになっている。

 KINTOは、3年間で6種類のレクサスブランド車を乗り継ぐことができるSELECTが月額料金19万4400円(税込み)で車両代・登録時の諸費用、税金・任意保険・自動車税が含まれる。レクサスの対象車種は、ES300h・IS300h・RC300h・UX250h・RX450h・NX300hの6車種から選択し、6か月ごとに乗換する。

 一方、ONEのトヨタブランド車は3年間に5車種(プリウス・カローラスポーツ・アルファード・ヴェルファイア・クラウン)から1台を選択する。月額料金は、プリウスの税込み4万9788円からクラウンの税込み10万6920円までと車種によって幅が広い。

 これには、車両の定期メンテナンスもパッケージ化されお客様の使用状況(安全運転、エコ運転等)をポイント化し支払への充当が可能な「愛車ポイントサービス」を秋以降に導入する予定だ。

 つまり、トヨタのKINTOは、愛車サブスクリプションサービスと謳っているようにレクサスブランド車が3年間で半年ごとに乗換えでき、トヨタブランド車は3年間で1台を月額定額で利用するというもので、「クルマとの付き合いが変わります。お客様にクルマを可愛がって欲しいとの提案なのです」(小寺信也KINTO社長)という考えに立脚している。

関連記事

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン