国内

トランプ氏にノーベル賞推薦報道、一番驚いたのは安倍首相

ポスト安倍はまたまた安倍?(時事通信フォト)

 国会や首相官邸で日々取材する政治部記者には、見聞きしても絶対に書けない記事がある。首相や官房長官、与党幹部が番記者にふと漏らした本音は、「夜回りメモ」や「オフ懇メモ」として本社のデスクに報告されるが、決して紙面に載ることはない。

 そこで覆面政治部記者座談会を開催し、“核心”に迫ることにした。本誌・週刊ポストの呼びかけに、政権に食い込みながらも“冷めた目”で権力を分析するデスククラスのA氏、首相官邸や自民党を長く担当して主流派、反主流派のどちらにも太いパイプがあるベテランB氏、そして夜回り取材の第一線で飛び回る中堅の2人、“安倍肯定派”のC氏、政権に距離を置くD氏という政治部記者4人が匿名を条件に応じた。座談会は「トランプ大統領を安倍首相がノーベル賞に推薦」騒動についても触れられた。

司会:ベトナムでの米朝首脳会談は“物別れ”に終わったが、会談に先立って日本に“寝耳に水”のニュースが飛び込んだ。安倍晋三・首相がトランプ大統領をノーベル平和賞に推薦していたことを、トランプ氏が自ら記者会見で明らかにしたことだ。日本の新聞はどこもこの話を掴んでいなかったのか、それとも報道を止められていたのか?

記者B:事前に掴んでいたらスクープをものにできただろうが、どの社もノーマーク。昨年9月の日米首脳会談に同行した記者も驚いていた。

記者D:正直に言えば、トランプ発言の後も、まだ各紙とも半信半疑でした。トランプ大統領は放言が多いからフェイク情報じゃないかと、筋金入りの安倍嫌いで知られるウチのデスクさえ信じていなかった。ところが、裏取り取材をすると、官邸筋や外務省が「ホワイトハウスから頼まれて推薦書を送った」と認めたので驚いた。

記者C:裏が取れると朝日も毎日も一転して鬼の首を取ったみたいな書き方をしたよね。毎日は社説に、「安倍首相、ご冗談でしょう」と見出しをつけ、朝日も「対米追従が過ぎないか」とやった。東京新聞を含めて反安倍メディアの記者たちは、“トランプ発言に安倍首相が怒っている”という見立てで取材していた。“バラされて困っている”と報じたかったんだろうけど。

関連記事

トピックス

趣里(左)の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊(右=Getty Images)
趣里の結婚発表に沈黙を貫く水谷豊、父と娘の“絶妙な距離感” 周囲が気を揉む水谷監督映画での「初共演」への影響
週刊ポスト
宮路拓馬・外務副大臣に“高額支出”の謎(時事通信フォト)
【スクープ】“石破首相の側近”宮路拓馬・外務副大臣が3年間で「地球24週分のガソリン代」を政治資金から支出 事務所は「政治活動にかかる経費」と主張
週刊ポスト
自身のYouTubeで新居のルームツアー動画を公開した板野友美(YouTubeより)
《超高級バッグ90個ズラリ!》板野友美「家賃110万円マンション」「エルメス、シャネル」超絶な財力の源泉となった“経営するブランドのパワー” 専門家は「20~30代の支持」と指摘
NEWSポストセブン
15人の大家族「うるしやま家」(公式HPより)
《ビッグダディと何が違う?》フジが深夜23時に“大家族モノ”を異例の6週連続放送 今、15人大家族「うるしやま家」が人気の背景 
NEWSポストセブン
高校ゴルフ界の名門・沖学園(福岡県博多区)の男子寮で起きた寮長による寮生らへの暴力行為が明らかになった(左上・HPより)
《お前ら今日中に殺すからな》ゴルフの名門・沖学園「解雇寮長の暴力事案」被害生徒の保護者らが告発、写真に残された“蹴り、殴打、首絞め”の傷跡と「仕置き部屋」の存在
NEWSポストセブン
濱田よしえ被告の凶行が明らかに(右は本人が2008年ごろ開設したHPより、現在削除済み、画像は一部編集部で加工しております)
「未成年の愛人を正常に戻すため、神のシステムを破壊する」占い師・濱田淑恵被告(63)が信者3人とともに入水自殺を決行した経緯【共謀した女性信者の公判で判明】
NEWSポストセブン
指定暴力団山口組総本部(時事通信フォト)
《外道の行い》六代目山口組が「特殊詐欺や闇バイト関与禁止」の厳守事項を通知した裏事情 ルールよりシノギを優先する現実“若いヤクザは仁義より金、任侠道は通じない”
NEWSポストセブン
志村けんさんが語っていた旅館への想い
《5年間空き家だった志村けんさんの豪邸が更地に》大手不動産会社に売却された土地の今後…実兄は「遺品は愛用していた帽子を持って帰っただけ」
NEWSポストセブン
自殺教唆の疑いで逮捕された濱田淑恵被告(62)
《信者の前で性交を見せつけ…》“自称・創造主”占い師の濱田淑恵被告(63)が男性信者2人に入水自殺を教唆、共謀した信者の裁判で明かされた「異様すぎる事件の経緯」
NEWSポストセブン
米インフルエンサー兼ラッパーのリル・テイ(Xより)
金髪ベビーフェイスの米インフルエンサー(18)が“一糸まとわぬ姿”公開で3時間で約1億5000万円の収益〈9時から5時まで働く女性は敗北者〉〈リルは金持ち、お前は泣き虫〉
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 岸田文雄が「闇将軍」になる亡国自民党ほか
「週刊ポスト」本日発売! 岸田文雄が「闇将軍」になる亡国自民党ほか
NEWSポストセブン