今林氏も、酒井のリングデビューと同じ頃からマッスルのリングに総合演出家役で登場している。“レスラー酒井”をずっと見続けた1人だ。その縁もあって、今林氏は純烈のライブの初代司会者も務めていた。お互い多忙になり純烈ライブでのからみはなくなっていったが、純烈メンバーとの絆は深い。
純烈結成前とはいえ、若手俳優である酒井にとってプロレスデビューには不安もあっただろう。しかも、当時流行していた「レイザーラモンHG」を模した「酒井一圭HG」というキャラクターでの参戦だった。今林氏はこう当時を振り返る。
「スーパー戦隊として人気があった俳優で、イケメンで背も高いのに、初めて会ったときから礼儀正しい好青年でした。しかもHGというキャラクターでやれと言われ、記者会見もアドリブでやったりするんですけど、服を脱がせたり僕が触ったりしても嫌がらずに耐えていた。『じゃあそこの記者の人とチューしてみて』なんて無茶ぶりしても応えてくれて、すごいなこの人、性根座ってるなと思いましたね」
酒井と純烈のマッスル出演は、昨年3月のマッスル復活発表直後に決まっていた。もちろん紅白出場が決まる前だ。その後紅白出場を果たした純烈だが、1月にメンバーの友井雄亮による交際女性へのDVや金銭トラブルが発覚し、友井の芸能界引退という事態にまで発展してしまう。
1月に東京・明治座で行われた前川清特別公演が、騒動後4人となった純烈の最初の活動だった。同公演を観に行った今林氏は、終演後に合流した席で今回のマッスルの内容について話をしたのだという。