トップは昨年の2位から順位を上げた埼玉私立の大宮開成の561人だった。内訳を見ると、中央大が151人、法政大147人で全国トップ。立教大も2位に入った。2005年に中高一貫部を開設し、実績を伸ばしてきている。埼玉の中高一貫校では栄東と開智の実績が高いが、それに続くのではとみられ人気が上がっている。昨年は東大に2人、京大に1人、東北大に6人、埼玉大に33人の合格者を送り出している。

 2位が神奈川の湘南(公立)で450人だ。3位が厚木、4位が浦和第一女子、5位が柏陽の順。埼玉と神奈川勢が強く、トップ10には埼玉と神奈川がそれぞれ4校入った。東京では国学院大久我山、千葉では市川が入っただけだった。

 公立高でも男女別学校が多い埼玉で注目すべきは、4位の浦和第一女子。埼玉のトップ女子高だ。立教大が今年、全国トップの合格者数で、MARCH合計では昨年に比べ151人増、昨年の43位から4位に躍進した。

 同様に11位の県立浦和は埼玉トップの男子校だ。昨年も東大合格者数は県内1位だった。明治大の合格者数が全国トップで、MARCH全体で125人合格者が増え、昨年の37位から躍進した。

 このように、埼玉や神奈川でトップ校からの合格者増が、これまで合格者を出していた学校に影響したのではないかと見られる。いずれも安全志向から受験者が増えたと見られているが、結果としてMARCHが難化したといえる。

 そうした傾向は10年前と比べた合格者数をみると、よりはっきりする。もっとも合格者を増やしたのは大宮開成だ。136人から561人に425人も増えた。

 2位は高校単独校の朋優学院だ。10年前の21人合格から244人と、223人増えた。元は女子校の中延学園だったが、2001年に共学化と同時に現校名に変更した。当初あった調理、美術などのコースを2016年に廃止し進学校となった。2010年に国公立コースも設置し、昨年は東大2人、京大1人、東北大3人などの合格者を送り出している。昨年は新校舎も竣工した。

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