ライフ

94才料理研究家、油がはねずカラリと揚がるかきフライの秘密

カラリと揚がる!ばぁばのかきフライレシピ(撮影/近藤篤)

『きょうの料理』(NHK Eテレ)出演が約50年となった「ばぁば」こと、94才の日本料理研究家・鈴木登紀子さんが今回教えてくれたのは、「かきフライ」。油はねに困った経験がある人もいるだろう。いかにして回避し、そしてカラリと揚げるのだろうか。

 * * *
 ばぁばは「かきフライ」は“フライ界の女王様”だと思っています。

「かきフライは大好きだけど、油はねがひどくて焦げやすいし、揚げるのは苦手」とおっしゃるかたが多いのだけれど、きちんと水気を抑え、下ごしらえをして油に入れれば、どなたでも外はサクッ、中はプリプリのかきフライが揚がります。

 ばぁばがちゃんとコツを教えますからね。まず大切なのが、かきのお掃除。

 皮つきのまますりおろした大根おろしをボウルに入れ、その中でかきをやさしくもんで汚れを取ります。次に目ざる(目の粗いざる)にかきを入れ、水を張った大きめのボウルにつけて、流水の下でかきを手早く振り洗いします。大根おろしは自然と取れます。

 そしてここからが肝要。水気をよく切り、紙タオルを敷いたバットにかきを並べ、上にも1枚かぶせて軽く押さえて、やさしく、しかししっかりと、水気を取ります。

 ここで水気を抑えておかないと、油に放した時に水分がしみ出て、散々なことになりますからね。

 次に、軽く塩こしょうして、小麦粉、溶きほぐした卵(白身もしっかり菜箸で切りほぐしてください)、パン粉の順に「衣」をつけます。

 この時、かきのヒダヒダの中にもしっかり衣をつけますよ。衣でかきの水分を封じ込めるのです。丁寧な衣つけが油はねを抑え、ジューシーなかきフライに仕上げると覚えてください。

 さらにこの後、かきをバットに並べて、冷蔵庫で15分間冷やすとよろしいですね。揚げる前に冷やしながら衣をかきになじませると、カラッとおいしく揚がります。

【カキフライの作り方】
(4人分)
【1】生かき12個は大根おろし1カップで汚れを落とし、目ざるに移して振り洗いして水気を取る。キッチンペーパーなどでやさしく水気を抑えて塩こしょうする。
【2】小麦粉・溶き卵(牛乳を少量加える)・パン粉各適量を順につける。
【3】170~180℃に熱した揚げ油でカラリと揚げる。皿に刻みキャベツ、マッシュポテトと共に盛る。

【マッシュポテトの作り方】
【1】じゃがいも2個はよく水洗いして縦二つに切る。水からゆでて、じゃがいもがやわらかくなったら湯を捨て、鍋を揺すりながら粉ふきにする。
【2】乾いた布巾などにじゃがいもを取って皮を手早くむき、マッシャーでよく潰す。
【3】鍋に戻して塩こしょうし、バター大さじ2、牛乳・生クリーム各2分の1カップを加えて弱火にかけ、なめらかにする。

※女性セブン2019年3月21日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
9月に成年式を控える悠仁さま(2025年4月、茨城県つくば市。撮影/JMPA)
悠仁さまが学園祭にご参加、裏方として“不思議な飲み物”を販売 女性グループからの撮影リクエストにピースサイン、宮内庁関係者は“会いに行ける皇族化”を懸念 
女性セブン
衆院広島5区の支部長に選出された今井健仁氏にトラブル(ホームページより)
【スクープ】自民広島5区新候補、東大卒弁護士が「イカサマM&A事件」で8000万円賠償を命じられていた
週刊ポスト
V9伝説を振り返った長嶋茂雄さんのロングインタビューを再録
【長嶋茂雄さんロングインタビュー特別再録】永久不滅のV9伝説「あの頃は試合をしていても負ける気がしなかった。やっていた本人が言うんだから間違いないよ」
週刊ポスト
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏(=左。時事通信フォト)と望月衣塑子記者
山尾志桜里氏“公認取り消し問題”に望月衣塑子記者が国民民主党・玉木代表を猛批判「自分で出馬を誘っておいて、国民受けが良くないと即切り捨てる」
週刊ポスト
「〈ゆりかご〉出身の全員が、幸せを感じて生きられるのが理想です。」
「自分は捨てられたと思うのは簡単。でも…」赤ちゃんポスト第1号・宮津航一さん(21)が「ゆりかごは《子どもの捨て場所》じゃない」と思う“理由”
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
2013年大阪桐蔭の春夏甲子園出場に主力として貢献した福森大翔(本人提供)
【10万人に6例未満のがんと闘う甲子園のスター】絶望を支える妻の献身「私が治すから大丈夫」オリックス・森友哉、元阪神・西岡や岩田も応援
NEWSポストセブン
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談
ヨグマタ相川圭子 ヒマラヤ大聖者の人生相談【第24回】現在70歳。自分は、人に何かを与えられる存在だったのか…これから私にできることはありますか?
週刊ポスト
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
「週刊ポスト」本日発売! 食卓を汚染する「危ない輸入冷凍食品」の闇ほか
NEWSポストセブン