【“精霊”を通じて返礼してくれた新種クマノザクラ】
(撮影■鈴木一雄/2018年3月24日)
昨年3月、103年ぶりに新種の自生種桜「クマノザクラ」が認定されたと知り、急いで探しに行った。三重県熊野市のクマノザクラは、見事に咲き誇っていた。
感激しながら桜をじっと見つめていると、桜の上に蒸気のような“精霊”が立ち昇り、私の想いに応えてくれた。これは「ようこそ、ありがとう」の返礼だから、この桜を再び撮影する機会があっても、二度とこんな出来事は起こらないだろう。
●すずき・かずお/1953年、福島県生まれ。自然写真家。民間企業、地方公務員を経て写真家となる。フォト寺子屋「一の会」主宰。3月、写真集『サクラニイキル』(風景写真出版刊)を出版。写真展「サクラニシス」が5月まで全国を巡回中。