◆第4位(50票)ナナハンに恋と青春をかけた若者たち
『750ライダー』
【あらすじ:高校2年生の主人公・早川光は白いツナギ姿でホンダCB750フォアを駆り、公道レースを繰り返していた。やがて委員長・久美子との出会いや、クラスメイトで親友の順平たちとの触れあいなど、喫茶店「ピットイン」を舞台に、思春期における青春を駆け抜けていく(1975~1985年連載)】
カミナリ族から呼び名が変わった暴走族が事件事故を多発し、社会問題として注目された1975年、不良=バイクという図式が確立された時期に連載開始。初期は、高校2年生の主人公・早川光がアウトローの走り屋として描かれ、硬派なストーリーが展開されていた。
しかし後期になると一転してラブコメ路線に変更し、硬派だった早川光が柔和になって委員長(久美子)とのイチャイチャムード満載に。それでもホンダ・ドリームCB750フォアのフォルムは漫画史上最高に美しかった。
著者・石井いさみ氏のアシスタントに、あだち充氏がいたのは有名な話で、石井氏曰く「女房に『すげえのが入ってきて、俺よりうまいぞ』と言ったくらい。後半はほとんど彼に描かせました」とある。確かに、喫茶店“ピットイン”のマスターなんか、『タッチ』の南ちゃんのお父さんにそっくり。