しかし一方で、働き方の多様化が進めば進むほど、選択肢の幅もさらに広がっていかなければ、逆に窮屈感が増してしまうことにもなりかねない。人々の価値観が多様化の一途をたどる中、働き方の多様化もまた、それ以上のスピードで進めていく必要がある。
誰もが個々の事情や価値観などに応じて最適な働き方が選択でき、それぞれが互いの選択を尊重しあう。それが、働き方が多様化した社会の本来の姿だと思う。
価値観の多様化と連動しながら、これまでのステレオタイプな常識に囚われることなく、働き方の選択肢がもっともっと広がっていって欲しいと願う。
●かわかみ・けいたろう/1997年愛知大学文学部卒業後、テンプスタッフ(現パーソルホールディングス)に入社し新規事業責任者などを歴任。業界専門誌『月刊人材ビジネス』などを経て、2010年株式会社ビースタイル入社。2011年より現職。延べ2万件以上の“働く主婦層”の声を調査・分析する傍ら、人材サービス業界への意見提言を行う。厚生労働省が委託する女性活躍に関するプロジェクト事業の委員なども務める。