国内

早慶大学入試の難度アップ 現役合格最多のツートップ校は

3年間で3749人も志願者を減らした早稲田大学

3年間で3749人も志願者を減らした早稲田大学

 今年の私立大学入試は、全体の志願者数は増加したものの、定員の厳格化によって受験生の安全志向が強くなったために、難関大学の志願者はむしろ減って難易度が上がるという結果に終わった。その影響からか、早稲田・慶應の合格高校ランキングは常連の進学校がズラリ。大学通信・常務取締役の安田賢治氏が今年の早慶入試を総括する。

 * * *
 今年の私大入試は志願者が4%以上増えた。少子化が進む中で志願者が増えているのは、受験生が併願校を増やしたことに他ならない。定員の厳格化で難関大の難易度が上がっていることに加え、来年はセンター試験最後の年。今年以上の安全志向になると見られるため、今年中に合格を決めたい受験生が多かったのだ。

 それは早稲田大、慶應義塾大も例外ではない。今年は両校とも志願者が減った。早稲田大の志願者は5%(5871人)減で11万1338人。早稲田大は初めて私立大志願者数ランキングで5位に落ちた。慶應義塾大は2年連続の減少で、志願者は3.3%(1426人)減の4万1875人だった。

 学部別の志願状況では、早稲田は法が昨年に比べて8.3%、国際教養が8.5%の志願者増。2学部とも今年の入試で人気になった学部だ。慶應では医学部が0.2%、環境情報が6.5%の志願者増だった。

 逆に大きく減少したのは、早稲田では教育で15.9%減、社会科学も14.1%減で、ともに2000人以上の減少だった。教育は今年から一般入試の募集人員を減らしたため敬遠され、社会科学は学内併願がもともと多く、それが減ったと見られる。理系より文系学部の減少幅が大きく、安全志向が顕著だった。

 一方、合格者を見ると、定員近くに入学者を絞る国の政策が2016年から始まったことにより、私立の各大学は合格者を減らしている。早慶の当初合格者は、早稲田は5人減の1万3962人、慶應は78人減の8113人と、ほぼ昨年並みだったものの、3年で早稲田大は3749人、慶應義塾大は728人減らしている。やはり定員厳格化の影響は大きい。

関連記事

トピックス

2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
田久保眞紀市長の学歴詐称疑惑 伊東市民から出る怒りと呆れ「高卒だっていい、嘘つかなきゃいいんだよ」「これ以上地元が笑いものにされるのは勘弁」
NEWSポストセブン
東京・新宿のネオン街
《「歌舞伎町弁護士」が見た性風俗店「本番トラブル」の実態》デリヘル嬢はマネジャーに電話をかけ、「むりやり本番をさせられた」と喚めき散らした
NEWSポストセブン
横浜地裁(時事通信フォト)
《アイスピックで目ぐりぐりやったあと…》多摩川スーツケース殺人初公判 被告の女が母親に送っていた“被害者への憎しみLINE” 裁判で説明された「殺人一家」の動機とは
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
記者が発行した卒業証明書と田久保市長(右/時事通信)
《偽造or本物で議論噴出》“黄ばんだ紙”に3つの朱肉…田久保真紀・伊東市長 が見せていた“卒業証書らしき書類”のナゾ
NEWSポストセブン
JESEA主席研究員兼最高技術責任者で中国人研究者の郭広猛博士
【MEGA地震予測・異常変動全国MAP】「箱根で見られた“急激に隆起”の兆候」「根室半島から釧路を含む広範囲で大きく沈降」…5つの警戒ゾーン
週刊ポスト
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト