次に慶應義塾大の合格者の多い学校を見てみよう。トップは6年連続で開成。昨年より16人増えて181人合格だった。経済と理工の2学部でトップだ。8人差の2位が浅野で、商学部でトップ。3位は11人増えた日比谷と26人増えた聖光学院だった。5位は渋谷教育学園幕張だ。
他学部のトップを見ると、文学部は鴎友学園女子(東京)、法と環境情報の2学部は頌栄女子学院、医学部は桜蔭(東京)、総合政策学部は東京学芸大附(東京)、看護医療学部は山手学院(神奈川)、薬学部は桜蔭、渋谷教育学園渋谷(東京)、湘南(神奈川)の3校だった。女子校が強い印象だ。
現役合格者数を見ると、トップは浅野の130人、次いで聖光学院の107人、日比谷の94人の順だった。現役合格者数では早稲田も慶應も浅野と聖光学院がツートップだ。72人で9位に入った洗足学園(神奈川)は慶應大合格者の全員が現役だった。
早慶のトップ5を見ると、順位は違うがまったく同じ顔ぶれだ。しかも、すべて東大合格者が30人以上で、東大合格者ランキングとの関連は深い。それだけ併願しているということだろう。
また、早稲田は慶應の1.7倍の合格者を出している。ところが、慶應の合格者が早稲田を上回っている学校も少なくない。
浅野は早稲田が168人で、慶應が173人と慶應のほうの合格者が多い。それだけ慶應人気が高いということだろう。ともに10人以上合格している学校で、差が大きい学校を見ると、国際基督教大(東京)が早稲田19人に対し慶應が37人で慶應のほうが倍近い。
同様に女子校の東京女学館(東京)も10人と21人だ。宇都宮(栃木)は27人と37人、灘(兵庫)が18人と28人、岐阜(岐阜)が21人と30人、女子校の田園調布雙葉(東京)が11人と19人、洛南(京都)が20人と28人などとなっている。今年は、東京では女子校、さらに地方のトップ校で慶應人気が高かったといえよう。