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2019.04.09 16:00  週刊ポスト

「人工透析を受けない選択肢」と「命の終い方」を考える

【2】正常な判断力で自己決定がされたか。

 この女性は、シャントが使えなくなったら透析を止めたいといい、透析中止を決めた意思確認書に署名している。夫も呼んで、再度確認もしている。

 一見、問題なさそうだが、女性はかつて「抑うつ性神経症」と診断され、自殺未遂も3回あったという。今回も、治療の苦しさからうつ状態になっていた可能性も否定できない。精神科の適切な治療を受けていれば、透析治療を続けながら、人生の楽しみを見つけることもできたかもしれない。

【3】第三者のチェック機能は働いたのか。

 透析治療の中止の際、きちんとインフォームドコンセントが行なわれたか、患者が正常な判断力で意思決定をしたか、外部の識者も入った倫理委員会など、第三者の目でチェックする必要がある。

 意識のない患者の人工呼吸器をオフにし、裁判になっている事例はいくつもあるが、多くの場合、一人の医師の独断で行なわれている。その医師がどんなにその患者の尊厳を考えたとしても、独善になってしまうことは否めない。

 福生病院では、外科医も、腎臓内科医も、院長も、複数の医師たちがほぼ同じ考えをもっているようである。一人の医師の独断ではないが、第三者の目で再確認することがあれば、違う選択をした患者もいたかもしれない。

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