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2019.04.09 16:00  週刊ポスト

「人工透析を受けない選択肢」と「命の終い方」を考える

 今回の福生病院では、透析治療が必要な患者さんに対し、透析をしなければ命にかかわると説明したうえで、同時に透析を行なわない選択肢も示した。2013年4月~2017年3月までで149人に説明し、17人が透析治療を始めないことを決めたという。すでに透析治療を受けている人も治療を中止し、この女性を含めた4人が死亡した。

 透析患者は全国で33万4500人を超える。平均年齢は68.4歳。80歳以上の高齢者も多い。

 流れのなかで何となく透析治療を受けるのではなく、患者さんに選択してもらうこと自体は、評価していいと、ぼくは思う。医療は、何よりも患者の意思が尊重されるようになってきたからだ。だから、福生病院への批判の半分には、異議を述べたい。

 しかし、患者の意思をどのように確認し、尊重していくのか、という課題は大きい。問題点は3つある。

【1】正しいインフォームドコンセントが行なわれたか。

 人工透析は、血液を体外の透析器に送り出し、血液を浄化してから再び体内に戻す。そのため手術で腕に「シャント」という出入口をつくる。

 女性は、シャントがつぶれ、透析機器につなげる血管を探すのが大変になっていたようだ。腕のシャント以外に、腹膜透析ならシャントがなくても血液をきれいにできる方法があることを、きちんと説明したか。どうも、その説明はなかったようである。

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