自覚症状がないまま進行することが多く、ほとんどは健康診断などで腎機能の低下を指摘されて初めて発覚する。放置すると慢性腎不全を引き起こし、人工透析を余儀なくされることもある。福井大学医学部附属病院の髙橋直生医師(腎臓内科)が解説する。
「これまでは、抗菌薬や非ステロイド系消炎鎮痛薬などの副作用で起こる“薬剤性”の疾患と思われていましたが、近年では、薬剤性以外にも原因不明の間質性腎炎もあることがわかってきました。治療はステロイド投与が中心となり、いずれにしても早期発見が重要です」
臓器のスキマに潜伏する病は研究も道半ばで、見つけ出すのも治療も一筋縄ではいかないものが多い。だからこそ注意を怠らないことが肝要だ。
※週刊ポスト2019年4月19日号