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1か月以上沈黙の池江璃花子、専門家が語る厳しい治療

闘病中の池江選手(時事通信フォト)

《東京オリンピックまで499日 1日遅れちゃった まだまだ諦めないぞー!!》。闘病中の池江璃花子選手(18才)がSNSにこう投稿したのは、3月13日のこと。前向きな姿勢に多くのファンが心を打たれたが、以降、1か月以上にわたって更新がない状態が続いている(4月17日現在)。

 日本水泳界のエースとして東京五輪では金メダル獲得が期待されている池江選手が、白血病であることを告白したのは2月12日。入院後もSNSは更新していただけに、長引く“沈黙期間”を心配する声は日に日に高まっている。

 4月7日には出身地である東京・江戸川区のスポーツセンターに「応援ブース」が設置された。池江選手に対するメッセージと折り鶴の受付を開始したところ、わずか1週間でブースには幾重にも千羽鶴が下げられた。

 メッセージや折り鶴は、彼女の元に届けられている。

「4月中旬の土曜日だったかな、折り鶴が入った大きな袋を軽トラに積んで出かけるお母さんを見かけました。病室の璃花子ちゃんに届けたのではないでしょうか」(近隣住民)

 母親の美由紀さんは、ほぼ毎日のように病院に通って娘の闘病を支えているという。

「いつも大きなキャリーバッグを引いて病院に向かっています。きっと璃花子ちゃんの洗濯物なんかが入っているんじゃないかな。この前の日曜は午前中に家を出て、帰って来たのは夜の10時頃でしたよ。美由紀さんも相当お疲れだと思います。それなのに彼女はとても気丈で、周囲には疲れた表情を一切見せることがありません」(母親の知人)

 池江選手は、現在どのような治療を行っているのだろうか。ナビタスクリニック理事長で血液の専門医・久住英二さんはこう話す。

◆寛解後も検査は必要

「白血病には“急性と慢性”さらに“リンパ性と骨髄性”とがあるのですが、池江さんは種類を公表していません。ただ、現在の状況から『急性リンパ性白血病』だと推定できます。

 なぜなら慢性の場合は池江さんほど長期間入院することはありませんし、若い年代は、骨髄性よりもリンパ性にかかるリスクが高いからです。

 仮に急性リンパ性だったとして、その治療は、まずは5~6種類の抗がん剤を五月雨式に注射する『寛解導入療法』が行われます。1か月ほどかけて、血液検査や骨髄検査で白血病の細胞が見つからなくなる寛解の状態に持っていく。白血病が発覚したタイミングから考えると、治療が順調に進んでいるのであれば、今頃は『地固め療法』と呼ばれる段階に進んでいると思われます」

 白血病は、寛解に持っていけたとしても完治ではない。現在の医学では、白血球中に含まれるすべての白血病細胞を見つけるのは不可能とされており、 寛解後も、引き続き抗がん剤を使いながら検査を繰り返す必要がある。この状態が『地固め療法』で、さらに順調に進めば、退院と入院を繰り返しながらの抗がん剤治療に移る。3週間入院し、1週間は退院してリフレッシュを図る、というようなサイクルを繰り返すことになるという。

「いずれにしても抗がん剤を投与され続けている状況には違いありません。抗がん剤の副作用は一般にも知られるものですが、激しい吐き気に襲われ、髪の毛が抜けていきます。入院が長引けば筋力も落ち、体の線はどんどん細くなる。アスリートであればトレーニングの成果がすべて奪われる感覚に襲われ、精神的に追い込まれてしまう場合もあります」(前出・久住さん)

※女性セブン2019年5月2日号

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