国内

関東の暴力団に「東京五輪では休戦」呼びかけ文書が出回る

暴力団も五輪に協力?

 いよいよ来年に迫った東京五輪のチケットサイトが開設し、連休明けにも申し込みが始まるという。国民の期待が高まる一方、別の意味で密かに胸躍らせている人たちがいる。ヤクザだ。彼らはこの「平和の祭典」を、「巨大なシノギ」に化けさせようとしているらしい。ノンフィクション作家の溝口敦氏と、フリーライターの鈴木智彦氏が語り合った。

鈴木:関東の暴力団に、東京五輪に向けた銃器使用の自重を求める文書が配られたようですね。要するに、期間中は抗争しないで大人しくしよう、と。

溝口:住吉会、稲川会などが加盟する関東親睦会という団体が出したものですね。

鈴木:文書には〈二〇二〇年東京オリンピック、パラリンピックに向けまして社会情勢を鑑み各会に銃器の使用の自重を改めて要請致し又今後発砲事件が起こらぬ様関東親睦会各会協力の元 各会会員の指導教育も併せて申し合わせ致しました〉とあります。五輪に向けて警察の取り締まりが強化されるから、それを予防するためかもしれません。

溝口:国家的イベントに際し、抗争を自粛するというのは過去にもありました。有名なのは山一抗争(*)の「ユニバーシアード休戦」。1985年に神戸でユニバーシアードという学生版オリンピックが開かれるにあたり、2か月にわたって休戦することを、両団体が合意しました。

【*1984年、竹中正久組長が四代目を襲名したことに反対した反竹中派が「一和会」を結成。竹中組長は一和会に殺害され、山口組は報復に動いた。1989年の一和会解散までに双方で25人の死者を出した】

関連記事

トピックス

常盤貴子が明かす「芝居」と「暮らし」の幸福
【常盤貴子インタビュー】50代のテーマは「即興力」 心の声に正直に、お芝居でも日々の暮らしでも軽やかに生きる自分でありたい
週刊ポスト
ホストクラブで“色恋営業”にハマってしまったと打ち明ける被害女性のAさん(写真はAさん提供)
ホストにハマったAさんが告白する“1000万円シャンパンタワーの悪夢”「ホテルの部屋で殴る蹴るに加え、首を絞められ、髪の毛を抜かれ…」《深刻化する売掛トラブル》
NEWSポストセブン
西武・源田壮亮の不倫騒動から5カ月(左・時事通信フォト、右・Instagramより)
《西武源田と銀座クラブ女性の不倫報道から5か月》SNSが完全停止、妻・衛藤美彩が下していた決断…ベルーナドームで起きていた異変
NEWSポストセブン
大谷夫妻の第1子誕生から1ヶ月(AFP=時事)
《母乳かミルクか論争》大谷翔平の妻・真美子さんが直面か 日本よりも過敏なロスの根強い“母乳信仰”
NEWSポストセブン
麻薬の「運び屋」として利用されていたネコが保護された(時事通信フォト)
“麻薬を運ぶネコ” 刑務所の塀の上で保護 胴体にマリファナとコカインが巻きつけられ…囚人に“差し入れ”するところだった《中米・コスタリカ》
NEWSポストセブン
ホストクラブで“色恋営業”にハマってしまったと打ち明ける被害女性のAさん(写真はAさん提供)
〈ちゅーしたら魔法かかるかも?〉被害女性が告白する有名ホストクラブの“恐ろしい色恋営業”【行政処分の対象となった悪質ホストの手練手管とは】
NEWSポストセブン
公務のたびにファッションが注目される雅子さま(撮影/JMPA)
《ジャケットから着物まで》皇后雅子さまのすべての装いに“雅子さまらしさ“がある理由  「ブルー」や小物使い、パンツルックに見るファッションセンス
NEWSポストセブン
小室圭さんと眞子さん(2025年5月)
《英才教育》小室眞子さんと小室圭さん、コネチカット州背景に“2人だけの力で”子どもを育てる覚悟
NEWSポストセブン
寄り添って歩く小室さん夫妻(2025年5月)
【ステーキの焼き方に一家言】産後の小室眞子さんを支えるパパ・小室圭さんの“自慢の手料理”とは 「20年以上お弁当手作り」母・佳代さんの“食育”の影響
NEWSポストセブン
不正駐輪を取り締まるビジネスが(CPGのHPより)
《不正駐輪車を勝手にロック》罰金請求をするビジネスに弁護士は「法的根拠が不明確」と指摘…運営会社は「適正な基準を元に決定」と主張
NEWSポストセブン
「子供のころの夢はスーパーマンだった」前田投手(時事通信フォト)
《ワンオペ育児と旦那の世話に限界を…》米国残留の前田健太投手、別居中の元女子アナ妻が明かした“日本での新生活”
NEWSポストセブン
眞子さんと佳子さま(時事通信フォト)
《眞子さん出産発表の裏に“里帰りせず”の深い溝》秋篠宮夫妻と眞子さんをつないだ“佳子さんの姉妹愛”
NEWSポストセブン