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坂東眞理子氏「愛されるおばあちゃんになりたい」は気持ち悪い

『女性の品格』から12年。『70歳のたしなみ』(小学館)を上梓した坂東眞理子氏

 昭和女子大学理事長・総長である坂東眞理子さんの新著『70歳のたしなみ』(小学館刊)が発売2週間でたちまち4刷となるなど、大きな反響を呼んでいる。早速、読者の皆さんからたくさんの感想が寄せられている。

「今さら何を始めてもと思っていましたが、坂東さんが70代の気持ちを代弁してくださったので命ある限り、何かに挑んでいこうと思いました」(70才女性)
「娘がプレゼントしてくれた。自分の過去を肯定できず、上機嫌に過ごせていなかったことに反省!」(65才男性)

 などなど。人生をめいっぱい、もっと楽しむために──坂東さんが特別講義!

◆私もまだ捨てたものじゃないぞと思えたら、気分が華やぐ

 坂東さんはインタビュー当日、「今日はとても春らしい陽気になりましたね!」と晴れやかな表情で現れた。すみれや桜が一面に咲いたかのような春色のスカーフが胸元を彩り、笑顔を一段と明るく引き立てている。とてもお似合いのその服装にも、坂東さんのたしなみがあった。

「春爛漫な陽気に合わせてこのスカーフを選びました。ジャケットは最近買ったものですが、紫紺の服は初めて。70年なじみのなかった色にエイヤッと挑戦してみたんです。

 そんなちょっとした“冒険”も日常のスパイス。年齢と共に定番だった色が似合わなくなると女性はとかく若さを失った、悲しいと気分が沈みがちですが、代わりに別の色が似合うようになっていたりします。そんな新しい発見に、私もまだ捨てたものじゃないぞと思えたら、今ある自分を受け入れることができて気分もパッと華やぎますよね。だからこそ大人は積極的に新しい服を取り入れておしゃれを楽しみたいものです。

 それでなくても、やれ写真の映りが悪くなった、あちこち痛くなった、物忘れがひどくなったと、歳をとれば次から次へと滅入ることばかり(苦笑)。放っておくと不機嫌になる一方なので上機嫌に振る舞うことが肝心。それが高齢者のたしなみ=心構えです」

 例えば、「歳だから、好きな色が似合わなくなった」と悲観せずに「でも今はこの色が似合うようになった」と前向きに発想転換すれば、たちまち気分も上向く。加齢による変化へしなやかに向き合い、50~60代から早々に晩年意識で老け込んでしまわないようマインドセットを変えることが、人生100年時代を生きる「大人のたしなみ」だと坂東さんは考えている。

◆劣等感を持つと自分を否定し、人生を卑しめることになる

 年齢を言い訳にしない、機嫌よく過ごす、できる範囲で人の世話をする─毛一線など、新著には坂東さん流の“大人が幸せになる”ための32のたしなみが掲げられている。

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