ビジネス

日本の会社は「MBAホルダー」をなぜ嫌うのか

MBAホルダーと日本の企業風土は水と油か?

MBAホルダーと日本の企業風土は水と油か?

 いっとき「ビジネスエリートのパスポート」「キャリアアップの切り札」として脚光を浴びたMBA(経営学修士)だが、ここのところ往年の輝きを失っている。その理由は、苦労して“MBAホルダー”になっても、華々しい出世どころか企業内で冷遇される風潮があるからだという。同志社大学政策学部教授の太田肇氏が、その現状をレポートする。

 * * *
 国内のビジネススクールでは入学者数が伸び悩み、定員割れを起こしているところも多い。優秀な人材をふるいにかけて入学させているビジネススクールは、ごく一握りに過ぎない。どうやらその原因は、わが国特有の企業社会にあるようだ。

 ビジネス界を覗くと、わが国ではMBAが欧米のように根付いていない実態が一目瞭然にわかる。欧米では経営者や管理職の多くがMBAを取得しており、Ph.D (博士) の学位を持つ人も少なくないが、わが国では大企業の経営者、管理職でも博士号はおろか、MBAの資格を持つ人も少ない。

 それでも若手ビジネスパーソンの間でMBA人気は底堅いものがあり、キャリア志向の強い人たちにとっては相変わらず憧れの的である。

 ところが管理職や同僚など、彼らを取り巻く環境はMBAの取得をサポートしてくれるどころか、おしなべて冷たい。国内のビジネススクールに通う社会人学生たちの口からは、つぎのような嘆きの声が聞かれる。

「終業後か週末を利用してビジネススクールに通学するので、だれにも迷惑をかけていないのに、ときどき嫌みをいわれる」
「上司の態度が冷たくなり、厳しく管理されるようになった」
「同僚がよそよそしくなり、仲間に入れてくれなくなった」

 なかには通学できない地域へ転勤させられたというケースまである。

 学生自身、周囲の空気が冷たいことをわかっているので、彼らの多くはビジネススクールへの通学を会社には内緒にしている。そしてMBAを取得した後も、会社や同僚には知らせていないそうだ。

関連記事

トピックス

阪神の主砲・佐藤輝明はいかにして覚醒したのか
《ついに覚醒》阪神の主砲・佐藤輝明 4球団競合で指名権を引き当てた矢野燿大・元監督らが振り返る“無名の高校生からドラ1になるまで”
週刊ポスト
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《眞子さんが見せた“ママの顔”》お出かけスリーショットで夫・小室圭さんが着用したTシャツに込められた「我が子への想い」
NEWSポストセブン
大ヒット上映を続ける『国宝』の版元は…(主演の吉沢亮/時事通信フォト)
《映画『国宝』大ヒット》原作の版元なのに“製作委員会に入らなかった”朝日新聞社員はモヤモヤ  「どうせヒットしないだろう」とタカをくくって出資を渋った説も
週刊ポスト
米マサチューセッツ州で18歳の妊婦が失踪する事件が発生した(Facebookより)
【犯人はお腹の子の父親】「もし私が死んだらそれは彼のせい」プロムクイーン候補だった18歳妊婦の失踪事件「# findKylee(# カイリーを探せ)」が最悪の結末に《全米に衝撃》
NEWSポストセブン
不倫の「証拠」にも強弱がある(イメージ)
「不倫の“証拠”には『強い証拠』と『弱い証拠』がある」探偵歴15年のベテランが明かすまず集めるべき「不貞の決定的証拠」
NEWSポストセブン
違法賭博胴元・ボウヤーが激白した「水原と大谷、本当の関係」
《大谷から26億円送金》「ヘイ、イッペイ。翔平が前を歩いてるぜ」“違法賭博の胴元”ボウヤーが明かした「脅しの真相」、水原から伝えられていた“相棒の素顔”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
《父・水谷豊は1人娘の背中をそっと押して》女優・趣里と三山凌輝、結婚発表の直前まで続いていた母・伊藤蘭との「家族会議」
NEWSポストセブン
大谷の口座から26億円を受け取った胴元・ボウヤーが独占取材に応じた(Aflo)
《独占スクープ》大谷翔平の26億円を騙し取った“違法賭博の胴元”が告白!「水原一平、エンゼルスとの本当の関係」【蜜月ポーカー写真の存在】
NEWSポストセブン
学校は誠実な姿を生徒たちに見せることができるだろうか(HPより)
《ゴルフの名門・沖学園高等学校で複数の暴力事案が発覚》激怒した寮長の投げた金属製コップが生徒の目元に直撃…流血で数針縫うケガ
NEWSポストセブン
今年もMVPの最有力候補とされる大谷翔平(写真/Getty Images) 
《混迷深まるハワイ別荘訴訟》「大谷翔平は購入していない」疑惑浮上でセレブ購入者の悲痛、“大谷ブランド”を利用したビジネスに見え隠れする辣腕代理人の影
女性セブン
「部員は家族」と語ってきた中井哲之監督だが…(時事通信フォト)
“謝罪なし対応”の広陵高校野球部、推薦で入学予定だった有力選手たちが進路変更で大流出の危機 保護者は「力のある同級生が広陵への進学をやめると聞き、うちも…」
週刊ポスト
還暦を過ぎて息子が誕生した船越英一郎
《ベビーカーで3ショットのパパ姿》船越英一郎の再婚相手・23歳年下の松下萌子が1歳の子ども授かるも「指輪も見せず結婚に沈黙貫いた事情」
NEWSポストセブン