──採決日まで。
小沢:「加藤は本当に腹を決めたのか」って僕は山崎さんに何度も電話した。そのたびに山崎さんは「大丈夫だ」「今度こそ大丈夫だ」と言っていたんだけど……。
──あの時、山崎派は一糸乱れず不信任案賛成に向けて行動した。
小沢:山崎さんはきちっと派をまとめていた。だけど、肝心の加藤さんの宏池会が駄目だった。宏池会の半分でも賛成に回れば(不信任案は)通っていた。やっぱり、リーダーがきちっとした強い意思を示さなければ。
──森内閣を総辞職に追い込んでいたら、第二の細川(護熙)政権ができていたか。
小沢:細川内閣より強い政権ができていたでしょう。細川さんは自民党の外にいた人だけど、加藤さんは中にいたから衝撃は大きい。自民党から40~50人出て、プラス野党だから、自民党は完全に崩壊したでしょう。
──当然、加藤総理。
小沢:そう、総理になる。それなのに、止められて泣いたりしちゃうから。