国内

女性天皇実現に向けて本格議論、ハードルは決して高くない

「愛子さまを天皇に」待望論が再燃(撮影/五十嵐美弥)

 宮内庁では、古代日本から126代続く皇室の文化や制度、儀式や祭祀に関する膨大な文献が管理されている。今改めて、それらの記録が丁寧に調べられているという。

「過去に女性天皇が在位していた時の資料を掘り出して、その間に宮中祭祀や儀式がどのように行われていたかを調べているそうです。

 たとえば、新天皇は即位の礼で、天皇の玉座である高御座(たかみくら)に立ち、皇后は御帳台(みちょうだい)に立たれます。過去の女性天皇は即位された時、高御座に立たれたのかどうか。

 また、皇室には古来から独特の“血の穢れ”の思想があり、女性皇族は生理中には宮中祭祀に参加されません。かつての女性天皇はどうされたのか。そうした具体的な事案まで調査し、女性天皇容認の本格的な議論に備えているようです」(皇室ジャーナリスト)

 改元をまたいで、女性天皇実現に向け、水面下で着々と準備は進んでいる。

◆愛子天皇待望論が浮上

 賛成79.6%──令和時代が始まった直後の5月1、2日に共同通信が実施した緊急世論調査が大きな話題となった。皇室典範で「男系男子」に限るとした皇位継承をめぐり、女性天皇を認めることの賛否を尋ねた結果、「賛成」が79.6%で、「反対」の13.3%を大きく上回った。

 時代の移り変わりを目撃した国民は、皇室の歴史と女性天皇に大きな関心を持ったようだ。5月4日には、歌手の宇多田ヒカル(36才)が《日本の皇室の長い歴史の中には、女性が天皇だったことが何度もある(8人、10代)と知り驚く》とツイッターに書き込み、大きな反響を呼んだ。

 5月1日放送の『報道ステーション』(テレビ朝日系)は、現状で女性天皇の議論が遅々として進んでいないことを指摘し、将来的に天皇家の血筋が途絶えてしまう懸念があるとして、「愛子天皇の即位」の可能性について一歩踏み込んだ報道をした。

 にわかに盛り上がる女性天皇の待望論。大きな理由は、「安定的な皇位継承を実現するため」というものだ。

 長い歴史を持つ日本の皇室にとって、安定的に皇位を継承することは何にも増して優先される最重要事項である。

 皇位継承の規則を定める皇室典範の第一条には、《皇位は、皇統に属する男系の男子が、これを継承する》と記される。「男系の男子」とは、父方が天皇の血筋をひく男性のことだ。このルールでは、現在、皇位継承資格を有するのは、継承順位順に【1】秋篠宮さま、【2】悠仁さま、【3】常陸宮さまのたった3人に限られる。

「これは安定的な皇位継承にとって危機的な状況です」と指摘するのは、前出の皇室ジャーナリストだ。

関連記事

トピックス

裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン