「果汁100%の果物ジュースは加工する過程で食物繊維が失われ、糖分の体内への吸収が早くなる怖れがあります。ハーバード公衆衛生大学院が約19万人を24年追跡した調査では、食物繊維を含まないフルーツジュースを毎日1杯以上飲む人は、新鮮な果物を食べている人よりも糖尿病のリスクが21%増加していました」(大西医師)
また、果物を乾燥させることで食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素が凝縮され、専門店ができるほど人気のドライフルーツも大西医師は口にしないという。
「ドライフルーツは見た目を保つため二酸化硫黄や亜硫酸ナトリウムを添加することがあります。これらの添加物はじんましんや吐き気、血管性浮腫などの過敏症を引き起こす怖れがあり、特に喘息の人は健康リスクが高いとされます」(大西医師)
果汁100%ジュースやドライフルーツは保存もできて手軽だが、新鮮な果物をそのまま食べる方が健康には良いと専門家は考えているのだ。
※週刊ポスト2019年5月17・24日号