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2019.06.08 07:00  NEWSポストセブン

『わたし、定時で帰ります。』が描かない「生活残業」の実態

ドラマ『わたし、定時で帰ります。」の公式サイトより

 賃金・人事コンサルタントで『社員が成長するシンプルな給与制度のつくり方』(あさ出版)の著書がある大槻幸雄・賃金管理研究所副所長はこう話す。

「現在の労働基準法は、戦前の工場労働の性格を受け継いでいるため、会社が所定の労働時間を超えて働かせる場合、労働者にそのことを命じるのが本来の残業の姿でした。ところが、サービス業で働く人が増えて企画・営業職が多くなると、本人に仕事時間の管理、進捗を任せるようになって、社員が残業を申請して会社が認めるという会社も多くなってきたのです。

 そうした会社の中には、管理職自身がプレイングマネージャーであるため自分のことに精いっぱいで、部下の時間の使い方が把握できていないケースも多い。つまり、本当に仕事が終わらなくて残業しているのか、生活費欲しさに残業しているのか、上司が把握できていないのです。労働時間で賃金が大きく左右されるのは一見、公平なようですが、それだと効率よく仕事をしている人が損をして、正直者が馬鹿を見る結果になる。これでは社員のやる気は高まりません。管理職が部下の時間の使い方を把握することが必要です」

 つまり、労使双方に課題があるというのだ。管理職は、部下の時間の使い方や仕事の中身の濃さを把握して評価しなければならない。では、どんな要素を給与と連動させればいいのだろうか。

「だからといって、売上や利益の数値だけで成果を評価するのもまた不公平になります。たとえば営業マンなら、担当している部門が大口顧客を相手にしているのかどうかによっても違うし、新規開拓する部門を担当していれば、しばらくの間、数字が上がらないこともあり得るからです。

 会社の経営理念や事業戦略があり、それに沿った行動が価値あるものであり、そこに対して評価されて給与も高くなるというのが理想です。理念や戦略が会社全体で共有されている必要があります。そのためには、経営者が自身の考えを繰り返し伝えていくことが大切なのです」(大槻氏)

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