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五輪チケットの“救済策”、安易に乗るのは得策ではないかも

チケット総数は900万枚を上回る見通し(共同通信社)

 5月に実施された東京五輪観戦チケットの抽選販売は申し込みが殺到し、大きな話題を呼んだ。チケットは計720以上に及ぶ「セッション」(各競技の時間帯枠)単位で販売され、1人あたり最大60枚まで申し込み可能となっていたが、「1枚も当たらなかった」という人が続出。それを受けて大会組織委員会は今月5日、「セカンドチャンス」と銘打った、新たな抽選販売を実施することを発表した。

 1次抽選では約322万枚が当選者により購入されたが、8月中に新たに数十万枚が販売されるというのだ。

「セカンドチャンスに応募できるのは、『5月の抽選販売に応募したものの、全部外れた人』のみ。“前回申し込まなかった人”や“1枚でも当選した人”には応募資格がありません。応募者が限定されるので、前回よりは当選しやすいのではないでしょうか」(スポーツ紙記者)

 しかし、この“救済策”に安易に飛びつくのは得策ではないかもしれない。スポーツライターの小林信也さんはこう言う。

「興味のない種目や日本人選手が登場しないセッションに当選したところで、あまり意味はないでしょう。現時点ではまだ日本人選手がどのセッションに登場するか見えませんが、これから時間が経つほど、予選の組み合わせなどといった日程の詳細が明らかになってくる。そうなる前に、“売れなそうなチケットを早く捌いてしまいたい”という大会組織委員会の魂胆が見えてきます。

 セカンドチャンスで販売されるのは『収容人数の多い種目の予選』。たとえばサッカー、野球のほか、当たる確率が高そうなのは、水球やボート、福島でのソフトボールや伊豆(静岡)で行われる自転車競技などでしょうか」

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