ライフ

三国志の“聖地”訪ねる1泊2日の弾丸旅 専門家推奨ルートは

中国中部、湖北省にある「赤壁の戦い」の舞台とされる場所(時事通信フォト)

 東京・上野の国立博物館で開催中の特別展「三国志」。「リアル三国志」を標榜する展示の見どころは、近年になって新発見が相次ぐ三国時代の考古史料の数々だ。一方、歴史作家の島崎晋氏は、「三国志」を体感するなら“三国志の聖地”を実際に訪ねるのがお勧め、という。同氏が、日本から1泊2日の弾丸スケジュールで行けるプランを提案する。

 * * *
 三国志は2世紀末から100年余り続いた中国乱世の物語である。後漢王朝を揺るがす大反乱「黄巾の乱」に始まり、統一が崩れた後の群雄割拠時代を経て、それらが曹氏の魏、孫氏の呉、劉氏の蜀の三国にまで淘汰され、さらに魏に取って代わった司馬氏の晋による天下統一をもって終わりとする。

 歴史書として4世紀初頭に成立した『三国志』が「後漢から魏を経て晋へ」という帝位継承を正統な流れとしているのに対し、14世紀に著わされた小説の『三国志演義』は「後漢から蜀を経て晋へ」という帝位継承を正統とする立場をとっている。

 蜀の建国者は、漢帝室の流れを引き、人徳にも優れた劉備という英傑で、彼を補佐したのは武人では関羽と張飛、頭脳役は諸葛亮(孔明)だった。魏の事実上の建国者は曹操、呉の建国者は孫権で、魏が黄河流域の華北一円を支配下に収めていたのに対し、蜀は中国西南部、呉は東南部を支配下に置いていた──。

 日本から中国の地方都市にまで直行便が飛ぶようになったおかげで、1泊2日の“弾丸ツアー”でも訪ねることのできる三国志ゆかりの史跡、いわゆる三国志の聖地も着実に増えている。ここでは直行便のある北京、江蘇省の南京、浙江省の杭州、湖北省の武漢、四川省の成都から行ける聖地を紹介しよう。

◆北京編

関連キーワード

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン