スポーツ

一口馬主がきっかけ、独自視点で競馬を見られるようになる

一口馬主になれば競馬の楽しみはさらに増す

 新馬戦が始まって1か月。新種牡馬産駒もまずまずの成績をあげている。エピファネイアやフェノーメノという話題の新種牡馬は、“一口馬主”の馬だった。競馬歴40年のライター・東田和美氏が、一口馬主をきっかけに競馬の奥深さを知り馬券検討に役立つようになるまでについて解説する。

 * * *
 ダービースタリオン(ダビスタ)という競馬ゲームが大ヒットしたのは平成初期、1990年代のことだ。

 それまでの「競馬ゲーム」といえば、コインなどで“馬券”を買って、画像やフィギュアの馬のレースを見守る模擬ギャンブルが主だったが、ダビスタは生産者、馬主、調教師の立場から競馬に向かいあうという意味で画期的だった。つまり馬券を買うだけではない、使う側に立った競馬の楽しみ方を普及させたのだ。競馬ファンの拡大に貢献、なかにはダビスタ好きが高じてこの世界に飛び込んだという騎手さえいる。

 参加者が実在の競走馬の仮想馬主になるペーパーオーナーゲーム(POG)が流行り始めたのも1990年代。いまでは、春先になると有力2歳馬を掲載した「POG本」が数多く出版されるようになった。参加することによって、馬を使う側に立って競馬を見るようになったはずだ。

 平成になって、こうした新しい競馬の楽しみ方が浸透してきたが、これらはいずれも「ゲーム」。やはり牧場で見初めて実際に出資し、その成長を間接的にでも見守り、競馬場で愛馬が走る姿に触れなければ、喜びも痛みもない。

 一口馬主になる会員は、馬主の真似事をしたいのではない。競馬という動物を身近に感じ取り、競馬という競技の奥深さを味わい、ひいては馬券検討に役立てて「儲ける」ためだ(なかには愛馬の馬券は買わない、という会員もいるが……)。

関連キーワード

関連記事

トピックス

麻薬取締法違反容疑で家宅捜査を受けた米倉涼子
「8月が終わる…」米倉涼子が家宅捜索後に公式SNSで限定公開していたファンへの“ラストメッセージ”《FC会員が証言》
NEWSポストセブン
巨人を引退した長野久義、妻でテレビ朝日アナウンサーの下平さやか(左・時事通信フォト)
《結婚10年目に引退》巨人・長野久義、12歳年上妻のテレ朝・下平さやかアナが明かしていた夫への“不満” 「写真を断られて」
NEWSポストセブン
人気格闘技イベント「Breaking Down」に出場した格闘家のキム・ジェフン容疑者(35)が関税法違反などの疑いで逮捕、送検されていた(本人SNSより)
《3.5キロの“金メダル”密輸》全身タトゥーの巨漢…“元ヤクザ格闘家”キムジェフン容疑者の意外な素顔、犯行2か月前には〈娘のために一生懸命生きないと〉投稿も
NEWSポストセブン
司組長が到着した。傘をさすのは竹内照明・弘道会会長だ
「110年の山口組の歴史に汚点を残すのでは…」山口組・司忍組長、竹内照明若頭が狙う“総本部奪還作戦”【警察は「壊滅まで解除はない」と強硬姿勢】
NEWSポストセブン
バスツアーを完遂したイボニー・ブルー(インスタグラムより)
《新入生をターゲットに…》「60人くらいと寝た」金髪美人インフルエンサー(26)、イギリスの大学めぐるバスツアーの海外進出に意欲
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
ハワイ島の高級住宅開発を巡る訴訟で提訴された大谷翔平(時事通信フォト)
《テレビをつけたら大谷翔平》年間150億円…高騰し続ける大谷のCMスポンサー料、国内外で狙われる「真美子さんCM出演」の現実度
NEWSポストセブン
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
「弟の死体で引きつけて…」祖母・母・弟をクロスボウで撃ち殺した野津英滉被告(28)、母親の遺体をリビングに引きずった「残忍すぎる理由」【公判詳報】
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン