反日姿勢はより強まっている(Penta Press/時事通信フォト)

反日姿勢はより強まっている(Penta Press/時事通信フォト)

 ところがこのWTO理事会から帰国した金勝鎬(キムスンホ)・新通商秩序戦略室長は、ラジオ番組に出演し、日本を「ライオンがけんかに負けて、隅っこに行って傷をなめているようなもの」と評した上で、こう言ってのけた。

「日本側の対応があまりに荒唐無稽だったため、他の国は開いた口が塞がらないほど呆れていた」

 韓国に言わせれば、他国は日本に呆れていたから、何も言えない状態になっていたということになる。日韓が対立する今、双方の見方が食い違うのは仕方ないが、韓国側の見解は第三国の報道ともあまりにかけ離れてはいないか。

 WTOへの働きかけが空振りに終わった一方で、韓国は別の問題にも直面している。世界12位の経済大国であるにもかかわらず、韓国はこれまでWTOでは開発途上国と位置づけられ、高率関税による自国産業保護が許されるなどの優遇措置を受けてきた。そのときどきに応じて先進国と開発途上国を都合よく使い分けてきたのである。

 そうした行為を問題視し、トランプ米大統領は7月26日、「WTO加盟国の3分の2が自国を開発途上国と定義し、優遇されてきた。経済成長を遂げた国々がこのような優遇を受けられないよう、あらゆる措置を講じてもらいたい」と米通商代表部に指示した。

 トランプ大統領と金正恩委員長の米朝会談をお膳立てし、喜色満面だったはずの文在寅大統領だったが、気がつけば対米関係でも追い詰められつつある。国際ジャーナリストの山田敏弘氏はこう言う。

関連記事

トピックス

あとは「ワールドシリーズMVP」(写真/EPA=時事)
大谷翔平、残された唯一の勲章「WシリーズMVP」に立ちはだかるブルージェイズの主砲ゲレーロJr. シュナイダー監督の「申告敬遠」も“意外な難敵”に
週刊ポスト
左から六代目山口組・司忍組長、六代目山口組・高山清司相談役/時事通信フォト、共同通信社)
「六代目山口組で敵う人はいない」司忍組長以上とも言われる高山清司相談役の“権力” 私生活は「100坪豪邸で動画配信サービス視聴」も
NEWSポストセブン
35万人以上のフォロワーを誇る人気インフルエンサーだった(本人インスタグラムより)
《クリスマスにマリファナキットを配布》フォロワー35万ビキニ美女インフルエンサー(23)は麻薬密売の「首謀者」だった、逃亡の末に友人宅で逮捕
NEWSポストセブン
クマ被害で亡くなった笹崎勝巳さん(左/バトル・ニュース提供、右/時事通信フォト)
《激しい損傷》「50メートルくらい遺体を引きずって……」岩手県北上市・温泉旅館の従業員がクマ被害で死亡、猟友会が語る“緊迫の現場”
NEWSポストセブン
財務官僚出身の積極財政派として知られる片山さつき氏(時事通信フォト)
《増税派のラスボスを外し…》積極財政を掲げる高市早苗首相が財務省へ放った「三本の矢」 財務大臣として送り込まれた片山さつき氏は“刺客”
週刊ポスト
WSで遠征観戦を“解禁”した真美子さん
《真美子さんが“遠出解禁”で大ブーイングのトロントへ》大谷翔平が球場で大切にする「リラックスできるルーティン」…アウェーでも愛娘を託せる“絶対的味方”の存在
NEWSポストセブン
ベラルーシ出身で20代のフリーモデル 、ベラ・クラフツォワさんが詐欺グループに拉致され殺害される事件が起きた(Instagramより)
「モデル契約と騙され、臓器を切り取られ…」「遺体に巨額の身代金を要求」タイ渡航のベラルーシ20代女性殺害、偽オファーで巨大詐欺グループの“奴隷”に
NEWSポストセブン
ツキノワグマは「人間を恐がる」と言われてきたが……(写真提供/イメージマート)
《全国で被害多発》”臆病だった”ツキノワグマが変わった 出没する地域の住民「こっちを食いたそうにみてたな、獲物って目で見んだ」
NEWSポストセブン
イギリス出身のボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
《ビザ取り消し騒動も》イギリス出身の金髪美女インフルエンサー(26)が次に狙うオーストラリアでの“最もクレイジーな乱倫パーティー”
NEWSポストセブン
女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKI(右/インスタグラムより)
《趣里が待つ自宅に帰れない…》三山凌輝が「ネトフリ」出演で超大物らと長期ロケ「なぜこんなにいい役を?」の声も温かい眼差しで見守る水谷豊
NEWSポストセブン
松田聖子のモノマネ第一人者・Seiko
《ステージ4の大腸がんで余命3か月宣告》松田聖子のものまねタレント・Seikoが明かした“がん治療の苦しみ”と“生きる希望” 感激した本家からの「言葉」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 維新まで取り込む財務省の巧妙な「高市潰し」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 維新まで取り込む財務省の巧妙な「高市潰し」ほか
NEWSポストセブン