ビジネス

スポーツ実況とTwitter 相性が良いのはなぜなのか

スポーツ観戦しながらTwitterを楽しむ人は多い

スポーツ観戦しながらTwitterを楽しむ人は多い

 注目のスポーツイベントや試合があるときは、SNSでは必ず話題の中心に関連のキーワードが浮上する。これまで、テレビ視聴率や新聞雑誌の見出しの多さなどで漠然と捉えられてきた盛り上がりが、SNSによって可視化され、その「可視化された盛り上がり」を皆がスマホ片手に楽しんでいる。Twitterを中心に可視化された盛り上がりについて、その隆盛を新たな娯楽とビジネスチャンスへ繋げる試みについて、ジャーナリストの西田宗千佳氏がレポートする。

 * * *
 スポーツとSNS、特にTwitterの相性の良さは、SNSが生まれた10年前から変わらない。いまや、大きなスポーツイベントとTwitterは切っても切れない関係になりつつある。

 SNSとスポーツはどういう関係があるのか? 正確には、SNSとスポーツは、「テレビ」という媒体を介して初めて活性化されるものなのである。

◆テレビ観戦をより楽しくする「Twitter実況」

 Twitterの中で、スポーツイベントで大きく盛り上がっているのを目にする機会は多い。SNSとスポーツはどれも相性が良いが、特に強いのはTwitterだ。Facebookが「友人同士の盛り上がりを可視化する」という特性が強いのに対し、Twitterは「Twitterを使っている人の中での盛り上がりを可視化する」という特性が強いからだ。

 目の前で起きていることについて自分の意見や気持ちを短い文章で表すのがTwitterの本質だ。この特性があるため、Twitterはそもそも「なにかを見ながら話す」のに向いている。すなわち、スポーツを「実況」する行為と相性がいいのだ。

 とはいうものの、実際にスタジアムに足を運んでいる人がTwitterで盛り上がる例が多いかというと、そうでもない。スタジアムに行ったことをSNSで発信する人は多いが、試合中は見ること・応援することに集中していて、意外と「つぶやく」ヒマがない。また、どんなに大きなスタジアムであっても、実際にその場にいる人は数万人まで。その全員が一斉にSNSを使う例はまれなので、ネット全体で見ると大きな盛り上がりには見えないのである。

 となると、「スポーツとTwitter」の関係はどこで生まれるのか?

 現実的には、あいだに「テレビ中継」をはさみ、「テレビによるスポーツ中継を見る人々がTwitterで盛り上がる」形になる。大きなスポーツイベントであれば、数百万・数千万人が視聴していることも珍しくない。そうなると、観戦者の中でのTwitterを使っている人の割合も自然と大きなものになり、盛り上がりが可視化されやすい。

関連記事

トピックス

全国でクマによる被害が相次いでいる(AFLO/時事通信フォト)
「“穴持たず”を見つけたら、ためらわずに撃て」猟師の間で言われている「冬眠しない熊」との対峙方法《戦前の日本で発生した恐怖のヒグマ事件》
NEWSポストセブン
韓国のガールズグループ「AFTERSCHOOL」の元メンバーで女優のNANA(Instagramより)
《ほっそりボディに浮き出た「腹筋」に再注目》韓国アイドル・NANA、自宅に侵入した強盗犯の男を“返り討ち”に…男が病院に搬送  
NEWSポストセブン
ラオスに到着された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月17日、撮影/横田紋子)
《初の外国公式訪問》愛子さま、母・雅子さまの“定番”デザインでラオスに到着 ペールブルーのセットアップに白の縁取りでメリハリのある上品な装い
NEWSポストセブン
ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト