国際情報

韓国国内でもついに登場した「貿易戦争に勝ち目なし」論

韓国で燃え上がる反日運動(EPA=時事)

 日本製品の不買運動に反日デモなど、日韓の貿易戦争をめぐっては韓国国内の血気盛んな動きばかりが伝えられているが、韓国人すべてがそれを歓迎しているわけではない。実情を知る専門家の中から、ついに“弱気な本音”が漏れはじめた。

 韓国サイトのニューデイリーは7月19日付で「『韓日貿易戦争に勝算はない』…専門家たち『感情自制』を訴える」という記事を掲載した。19日に国会で開かれた「最近の韓日葛藤の診断と解決法」というセミナーで外交や経済の専門家らが〈韓日の間に経済・貿易紛争が拡大すれば、韓国に勝算がない〉という見方を示したと伝えている。

 韓国には輸出規制で日本に圧力をかける手段がないことや、日本が関税率を引き上げる余力があるのに対し韓国はすでに高い関税を適用していること、経済的な基盤や高度な技術分野でも日本が圧倒していることなどを理由として挙げている。専門家らは〈日本を敵対視する態度を収め、両国関係を復元する方法を探さなければならない〉と提言したという。

 また、政府系シンクタンクの韓国経済研究院は、日韓貿易紛争が続けば韓国の被害のほうがより甚大で、最終的に中国が漁夫の利を得て〈韓国の電気電子産業の地位を中国に明け渡してしまう〉という見方を示したと、韓国PAXNETニュース(7月10日付)が伝えている。

 この記事の中で、仁荷大学国際通商学部のチョン・インギョ教授は、〈産業貿易構造上、韓国が日本を制圧することができる手段が存在しない状況〉とし、西江大学国際大学院のホ・ユン教授も〈日本製品不買運動と日本観光自制議論は、国民感情の上では理解されるが効果が不確実であり、別の保護主義措置として認識され、日本政府に再報復の名分を提供しうる〉と述べている。

関連記事

トピックス

第一子となる長女が誕生した大谷翔平と真美子さん
《真美子さんの献身》大谷翔平が「産休2日」で電撃復帰&“パパ初ホームラン”を決めた理由 「MLBの顔」として示した“自覚”
NEWSポストセブン
不倫報道のあった永野芽郁
《ラジオ生出演で今後は?》永野芽郁が不倫報道を「誤解」と説明も「ピュア」「透明感」とは真逆のスキャンダルに、臨床心理士が指摘する「ベッキーのケース」
NEWSポストセブン
日米通算200勝を前に渋みが続く田中
15歳の田中将大を“投手に抜擢”した恩師が語る「指先の感覚が良かった」の原点 大願の200勝に向けて「スタイルチェンジが必要」のエールを贈る
週刊ポスト
渡邊渚さんの最新インタビュー
元フジテレビアナ・渡邊渚さん最新インタビュー 激動の日々を乗り越えて「少し落ち着いてきました」、連載エッセイも再開予定で「女性ファンが増えたことが嬉しい」
週刊ポスト
裏アカ騒動、その代償は大きかった
《まじで早く辞めてくんねえかな》モー娘。北川莉央“裏アカ流出騒動” 同じ騒ぎ起こした先輩アイドルと同じ「ソロの道」歩むか
NEWSポストセブン
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
【斎藤元彦知事の「公選法違反」疑惑】「merchu」折田楓社長がガサ入れ後もひっそり続けていた“仕事” 広島市の担当者「『仕事できるのかな』と気になっていましたが」
NEWSポストセブン
「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手
【「地面師たち」からの獄中手記をスクープ入手】積水ハウス55億円詐欺事件・受刑者との往復書簡 “主犯格”は「騙された」と主張、食い違う当事者たちの言い分
週刊ポスト
お笑いコンビ「ダウンタウン」の松本人志(61)と浜田雅功(61)
ダウンタウン・浜田雅功「復活の舞台」で松本人志が「サプライズ登場」する可能性 「30年前の紅白歌合戦が思い出される」との声も
週刊ポスト
4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
【ギリギリセーフの可能性も】不倫報道・永野芽郁と田中圭のCMクライアント企業は横並びで「様子見」…NTTコミュニケーションズほか寄せられた「見解」
NEWSポストセブン
ミニから美脚が飛び出す深田恭子
《半同棲ライフの実態》深田恭子の新恋人“茶髪にピアスのテレビマン”が匂わせから一転、SNSを削除した理由「彼なりに覚悟を示した」
NEWSポストセブン
保育士の行仕由佳さん(35)とプロボクサーだった佐藤蓮真容疑者(21)の関係とはいったい──(本人SNSより)
《宮城・保育士死体遺棄》「亡くなった女性とは“親しい仲”だと聞いていました」行仕由佳さんとプロボクサー・佐藤蓮真容疑者(21)の“意外な関係性”
NEWSポストセブン
過去のセクハラが報じられた石橋貴明
とんねるず・石橋貴明 恒例の人気特番が消滅危機のなか「がん闘病」を支える女性
週刊ポスト