自宅の損壊が軽く、なんとか生活できれば自宅に留まることになる。ライフラインが止まることも想定した備えが必要だ。個人個人が自分のために準備する物を聞いた。
「最低7日分の備蓄を心掛けるようにしてください。ただ、4日目くらいから救援活動も始まることになっていますので、いたずらに恐れず、冷静に準備をしましょう。
必ず必要なのは水。1人あたり1日2リットル。2リットルのペットボトルより500mlで備蓄する方が小分けしやすく使い勝手がいいようです。
食料は、普段も食べる缶詰やカップ麺、レトルト食品などを多めに備蓄し、食べたら買い足す“ローリングストック法”がおすすめ。高価で食べ慣れない非常食を準備するより、冷蔵庫や台所にある食品を食べ切る工夫を。
ちなみにわが家は阪神・淡路大震災の時、水と冷凍食品をすべて大鍋に入れ、カセットコンロでカレーにしました。味は最高、食べ盛りの息子2人合わせて家族4人、4日間食べられました。妻の主婦力の賜物です。こんな工夫も生きる勇気を支えるのです」
被災生活は、できるだけ日常の延長線上にあるのがよい。普段から水や火のない生活を想像し、ティッシュペーパーやラップ、耐熱ポリ袋、アルミ箔なども多めに買っておくとよい。
「もう1つ自助として切実なのがトイレ問題。地震で排水管破損の可能性があると排水禁止になることがあり、水があってもトイレなどは流せません。そうなると各家庭で排泄物をビニール袋などに集め、回収日まで保管することになるため、においや菌を抑えるトイレ処理剤は必須。各自で備蓄する必要があります」
災害時には“待ったなし”の排泄問題。そんな中、水無しで解決できる「処理剤」も発売されている。