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2019.08.20 11:00  週刊ポスト

アマゾン物流センターにジャーナリストが15年ぶりに再潜入

神奈川県小田原市に新設されたアマゾンジャパンの物流拠点(共同通信社)

 書籍では、アマゾンがほとんどだれにも気づかれず急成長をつづけているのに加え、その労働現場にはアマゾン社員を頂点とした“カースト制度”にも似た階級づけがあることも指摘した。アマゾン社員の次には現場を仕切る日本通運、そして最下層には時給900円で働くアルバイト。ルポライターの鎌田慧が1970年代、期間工としてトヨタ自動車に潜入して書いた『自動車絶望工場』と比べ、私はアマゾンとの違いについてこう書いた。

「トヨタの工場が『絶望工場』たりえたのは、当時はまだそこに“希望”があったからにほかならない。おそらくそれは、工員でもいいから大企業の社員となれば一生家族を養っていくことができる、という希望だろう。アマゾンのような職場にはそんな希望さえ求めることは難しい。この“希望”の有無こそが、トヨタとアマゾンを隔てる決定的な違いである」

 15年ぶりの再潜入は、アマゾンの物流センターには未だに希望がないことを、この目で確認するために行なった。その当時、アマゾンが日本国内に持つ物流センターは市川塩浜の1か所だけだった。2階建てで、延べ床面積は約1万6000平方メートル。それに比べ、今回潜入した小田原の物流センターは、2013年稼働で、5階建てで延べ床面積は約20万平方メートル。1階ごとの床面積では市川塩浜が8000平方メートルに対して、小田原は4万平方メートル。実に5倍である。加えて、小田原以外にも10か所以上の物流センターが日本中で稼働している。現在、すべてのアマゾンの物流センターの延べ床面積を合計すると、70万平方メートルを超え、日本での立ち上げ時期と比べ、50倍以上の面積となっている。私が潜入した当時、同社がここまで成長するとは、だれも想像しえなかっただろう。

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