「がん5年生存率」は部位によってこんなに違う

 こうした厄介ながんは自治体のがん検診で見つからないことも多く、それぞれの部位に適した特別な検査を受ける必要がある。

「胃内視鏡検査(胃カメラ)を受ければ、胃がんだけでなく食道がんや重病につながる胃腸の病変を観察できます。またCT検査を行なえば、肺がんや膵臓がんのリスクが見つかりやすい」(倉持医師)

 肺、大腸、胃に続いて死亡者数の多いのが肝臓がんだ。肝臓は“沈黙の臓器”と呼ばれるように、がんが進行するまで自覚症状が現われず、発見が遅れがちだ。

「肝臓がんにかかる主な原因は『B型またはC型肝炎ウイルス』ということがわかっています。つまり、このウイルスに感染していないかを血液検査でチェックすることが、肝臓がんの予防に繋がるのです。

 また、早期発見のためには腹部超音波(エコー)検査も有効です。これは自治体の無料の健康診断には入っていません。2~3年に1度でよいので、かかりつけ医に相談して受けるようにしたほうがよい」(倉持医師)

◆タバコや酒などの生活習慣に応じた検査を

 だが、これらの“早期発見できる検査”はコストがかかったり、肉体的にも負担が大きかったりする。これら全てを受けるわけにはいかないからこそ、それぞれの生活習慣やがんリスクに応じた検査を取捨選択する必要が出てくる。

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