SS女子の相手としては、当分ロードカナロアを中心に、ルーラーシップ、ハービンジャー、ノヴェリストが頑張ってくれそうだが、今年のセレクトセールでは、有力オーナーがこぞって「サンデーサイレンスが入っていない」牡馬にこだわった。引退後、種牡馬としてのニーズを考えてのことだ。
今後はドレフォン、マインドユアビスケッツ、今年購入したブリックスアンドモルタルと、ディープ女子やキンカメ女子との相性がどうなのかが焦点だ。さらに、かつてのダンシングブレーヴやラムタラのように、世界があっと驚く種牡馬が日本にやってくるかもしれない。いまの日本の競馬界にはその「土壌」が十分にある。もう「種牡馬の墓場」などとは言わせないだろう。その原動力が「花嫁の父」としてのディープとキンカメだ。
●ひがしだ・かずみ/今年還暦。伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。