キリン、サッポロ両社から相次いで「ソラチエース」を使った商品がリリースされた今年5月、両商品を飲み比べる会が開催されて意気投合。9月5日が同ホップの誕生の日であることから、同日での共催イベント開催へと歩を進めてきたのだという。

「前代未聞のコラボレーションではありますが、ビールの総販売数量が毎年継続してダウンしている中、違うアプローチでどう盛り上げるかは、ビールメーカー各社共通の課題。そこで初めて手を携えてイベントを開催しようと。ですから、偶然ではなく必然だと思っています」(前出の新井氏)

 対するキリン側も、

「最初は、(キリンの社風が)保守的で共催イベントは難しいかなとも思いましたが、いざ上司に相談してみたらオープンマインドだった」(キリンビールの企画部クラフト戦略チームのユン・ヘジュン氏)ということで、共催の話はスムーズに進んだようだ。

 今後、今回の「ソラチエース」以外のクラフトビールでも、キリンとサッポロのコラボイベントなどの可能性があるのかは気になるところだが、「特にいまのところ考えてはおらず、まずは『ソラチエース』で」(同)と語るにとどめていた。

 かつて、サッポロが米国の投資ファンド、スティール・パートナーズに株を買い占められてピンチに陥った際、ホワイトナイトとして噂されたのが、ルーツが同じアサヒだったが実現はしなかった。また、キリンとサントリーの経営統合交渉も不調に終わり、結局は破談になっている。

 統合や合併のような話とは次元が違い、今回の共催イベントでどうこうは言えないが、キリンとサッポロの関係は、アサヒ─サッポロ、キリン─サントリーに比べて、意外に相性がいいかも知れない。

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