「失敗や間違いによるトラウマ、社会の不正や人生の苦難によるトラウマなど、トラウマの状況が分野別で大量に記述されているのが面白い。本棚に置いた時に映える装丁もいい」(米山さん)
マルノウチリーディングスタイル(東京・千代田)の書籍スーパーバイザー・柳下博幸さんは、遊泳舎の辞典シリーズにハマったという。
「フレーズやニュアンスから未知の言葉に出合えるのが魅力。装丁も凝っていて、入荷直後から若い女性に人気がある。ギフト用に購入するかたも多いですね」(柳下さん)
出版元には、クリエーターから「創作意欲が刺激された」というメッセージが届いたり、中学校、高校の図書館から注文が入ったりしているそうだ。
◆個性派辞典のアイディアは正統派辞典の編集中に
こうしてみると、時代が個性派辞典を求めたともいえるが、作り手側からすると「作りたいから作った、に尽きる」と言う。