国際情報

韓国経済が窮地、「通貨危機の再来前夜」の様相を呈しつつある

韓国の国民も立ち上がった(撮影/竹中明洋)

「韓国経済は強い」と主張し続ける文在寅政権。だが、実際は危機的状況に陥っている。懸念されているのが「22年前の悪夢」の再来だ。

 1997年に発生したアジア通貨危機をきっかけに国家破綻の淵に立たされた韓国は、経済再建のために国家全体が国際通貨基金(IMF)の管理下に置かれた。超緊縮財政により多数の企業が倒産し、国民は塗炭の苦しみを味わった。

 当時の状況に重なるのが「ウォンの暴落」だ。為替市場では1ドル=1200ウォン台に突入すると危険水準とみなされるが、ウォンは今年8月にこの水準に至った。

「市場では韓国の経済力がいよいよ低下してウォン暴落が始まったと受け止められています」(元東洋経済編集長で経済学博士の勝又壽良氏)

 ウォン安(暴落)の次に来るのが「格付けの引き下げ」である。今年7月には米国の大手信用格付け機関S&P、9月には同じくムーディーズが相次いで韓国企業の信用格付けを引き下げる可能性に言及した。韓国企業の“稼ぐ力”が大きく低下していると懸念されており、その先には韓国国債の格下げという「国家の信用不安」につながっていく。

 22年前、韓国はまさにそうした道を辿った。1997年の通貨危機は、ムーディーズなどの格付け機関が韓国国債の信用格付けを引き下げたことがきっかけの一つだった。

 当時、危機の引き金を引いたのは決済資金であるドルの不足だったが、その懸念も再び高まっている。

「通貨危機以降、韓国は外貨準備を増やして現在は4000億ドルを保有している。しかし、そのうち3000億ドルは有価証券で、キャッシュは1000億ドル弱しかない。いざというときに足りない可能性があります」(勝又氏)

関連記事

トピックス

橋本環奈
【夜のレア写真】橋本環奈「うなじが輝いている!」「可愛すぎる」通行人が驚く妖艶な着物姿、松嶋菜々子とドラマ初共演ロケ現場
NEWSポストセブン
宇野美彩子
AAA・宇野実彩子が語るミュージシャンとしての矜持「時代を楽しむことを邪魔するプライドはいらない」
NEWSポストセブン
ベンチで存在感をはなつ城石(時事通信フォト)
《WBCベンチで存在感》栗山監督の横にいるイケメン参謀コーチは「フリーターからプロ入り」異色経歴と元妻は人気女子アナ
NEWSポストセブン
決死の告白をした被害者の「メープル」さん(Netflix『全ては神のために:裏切られた信仰』予告編より)
韓国宗教団体・摂理の教祖、信者への性犯罪で何度も逮捕 数百人の日本人女性も被害に
週刊ポスト
現地で配られていたチラシ
《壱岐市の高校生が遺体で発見》里親が50分にわたり告白「隼都くんの過去の家出」「台風の中、外で正座」の真相は
NEWSポストセブン
麻薬特例法違反の疑いで警視庁に逮捕された道端ジェシカ容疑者(Instagramより)
MDMAで逮捕の道端ジェシカ容疑者「カエルの毒でデトックス」「嘔吐シーン」の不可思議な近況
NEWSポストセブン
残り2試合、山川の力が必要な時がくるはず(時事通信フォト)
侍ジャパン山川穂高、決戦直前の「生牡蠣ランチ」が波紋 「万が一があったらどうする」と怒りの声も
NEWSポストセブン
関取29人のリアルな素顔(左から貴景勝、霧馬山、豊昇龍/時事通信フォト)
【大相撲・注目力士名鑑】NHK中継ではわからない 関取29人のリアルな素顔
週刊ポスト
逮捕された道端ジェシカ容疑者
道端ジェシカ逮捕で心配される「道端三姉妹」“唯一無傷”の長女・カレンへの「風評被害」
NEWSポストセブン
テレビ局の枠に収まらないキャラ(Instagramより)
【独占】テレ東退社の森香澄アナ 新たな所属先は「YouTuber事務所」
NEWSポストセブン
テレビ業界にも波紋を呼んだ婚外デートの山本は、今後、どうなる
バレー元日本代表・山本隆弘「ディズニー婚外デート報道」でフジMC番組出演危機 番組広報は「現時点では未定」と回答
NEWSポストセブン
議論を呼ぶ「ペッパーミル」パフォーマンス(時事通信フォト)
高野連が異例の声明 東北高校「ペッパーミル」が野球ファンの支持を得られなかった背景は
NEWSポストセブン