──球団経営に力を入れている理由は?
後藤:日本でプロ野球の球団を持っている企業は12社しかないわけで、そのメリットやシナジーは非常に大きい。それを最大化するため、努力を続けていきます。
それはグループ全体と沿線の価値を上げていくことにもつながります。ドームからほど近い西武園ゆうえんちでは、老朽化が進んでいることもあり、外部のコンサルタントを入れたプロジェクトチームを発足させました。
ボールパークと西武園ゆうえんちを一体化した、一大エンターテインメントエリアを実現し、ひいては西武沿線全体のさらなるバリューアップにつなげ、より多くのお客さまの溢れる笑顔を見たいですね。
【PROFILE】ごとう・たかし/1949年、東京都生まれ。東京大学経済学部卒業後、1972年に第一勧業銀行に入行。2003年みずほフィナンシャルグループ発足後、常務執行役員、みずほコーポレート銀行常務取締役、取締役副頭取を歴任。2005年2月に西武鉄道特別顧問、5月に同代表取締役社長。2006年2月から現職。2004年に上場廃止となった西武鉄道を2014年に西武ホールディングスとして再上場に導く。
●聞き手/河野圭祐(ジャーナリスト):1963年、静岡県生まれ。経済誌編集長を経て、2018年4月よりフリーとして活動。流通、食品、ホテル、不動産など幅広く取材。
※週刊ポスト2019年10月4日号