「本人は、親しい関係者に“大丈夫だ”と説明していて、深刻な様子はない。豪栄道(大関)や琴奨菊(前頭7)だって大胸筋をケガした後に長く相撲を取っている。追われるようなかたちで協会を去った貴乃花親方の愛弟子だけに、貴景勝には敵も多い。ケガが重いという情報を流す人たちがいるんじゃないか。秋場所だって、場所前には調整遅れなど悲観的な情報ばかり報じられていたのが、ふたを開けたら千秋楽まで優勝争いに絡んでいる。九州場所に出られる可能性だって十分あると思いますよ」
ただ、誰に対してもガチンコの貴景勝には、対戦相手も容赦なく弱点を攻めてくる。来場所は横綱の白鵬と鶴竜が戻ってくるし、カド番大関の高安、関脇に陥落して2度目の大関復帰が懸かる栃ノ心も必死の土俵になる。難敵揃いなのは間違いなく、九州場所直前まで、貴景勝の容態を巡る情報戦は続きそうだ。
※週刊ポスト2019年10月11日号