スポーツ

今や馬券売上の約70%、ネット投票の利点は反省できること

ネット投票で自宅が「ウインズ」に

 競馬場の入場者は平成8(1996)年に1411万人とピークを迎えたが、13(2001)年には1000万人の大台を割り、昨年は626万人ほど。しかし、競馬はいまやどこにいてもできるようになっている。競馬歴40年のライター・東田和美氏が、インターネット投票の来歴と現在について解説する。

 * * *
 ウインズが全国各所に新設されるのと並行して、在宅投票の普及にも力が入れられた。電話投票の加入者公募が始まったのは昭和51(1976)年。コード入力による投票もあったが、プッシュホン自体の普及率が低く、多くはオペレーターに買い目を口頭で伝えるものだった。

 その後徐々にシステムを整え、平成3年には、パソコンや専用端末から電話回線経由で投票するPAT方式がスタート、7年に加入者50万名で売上5000億円、10(1998)年には100万名で1兆円を超えるまでになった。一時は専用端末やゲーム機、あるいはコンビニエンスストアに設置された共同端末などを利用する方式も登場した。携帯電話にも対応するようになり、平成20(2008)年、ついに電話・ネットによる売上が過半数を超える。

 それまで後半4レースのみの発売だった三連単が全レースで発売されることになったことと関係しているのかもしれない。その後はスマホの普及も後押しして、現在ではおよそ420万人が電話・インターネット投票会員となっており、その売上は全体の70%近くを占めている。開催競馬場での売上は5%、ウインズも26%と少数派になってしまった(「中央競馬のあらまし」より)。

 入会にあたって特別な審査があるわけでもなく、「即PAT」ならば、指定の銀行に口座があればいいが、日常の生活費と別々にしたい場合は、専用口座を使う「A-PAT」にするという方法がある。ネットならばWIN5や海外馬券も購入可能。競馬場でもWi-Fiが完備され、パソコンやスマホによる購入者も多くなった。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン
ミセス・若井(左、Xより)との“通い愛”を報じられたNiziUのNINA(右、Instagramより)
《ミセス若井と“通い愛”》「嫌なことや、聞きたくないことも入ってきた」NiziU・NINAが涙ながらに吐露した“苦悩”、前向きに披露した「きっかけになったギター演奏」
NEWSポストセブン
「ラオ・シルク・レジデンス」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
「華やかさと品の良さが絶妙」愛子さま、淡いラベンダーのワンピにピンクのボレロでフェミニンなコーデ
NEWSポストセブン