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J:COM社長が語る「放送ビジネスの近未来展開」

技術スタッフのネットワークに自信

──それから住友商事で食料事業本部長や常務を歴任し、住友商事とKDDIが折半出資するジュピターテレコムの社長に就任します。ジュピターテレコムといえば、J:COMで知られる通り、やはりケーブルテレビ、インターネット、固定電話が3本柱です。

井村:ケーブルテレビに関しては、最近の潮流として、世界的に多チャンネル化に変化が起こっており、インターネットでの映像配信サービスなどが広くお客様に受け入れられるようになっています。この背景には、好きなコンテンツを、いつでも、どこでも観たいというお客様のニーズがあると考えています。こうした流れは日本でも一層強まるでしょう。この流れにJ:COMも乗り遅れないようにしていくことが重要です。

 従来のように「私たちが番組を用意したのだから買ってください」というビジネスは成り立たなくなっている。お客様のニーズに細かく応えるべく、我々も変わっていかなければなりません。

 今冬から、新型のセットトップボックス(ケーブルテレビの受信機)の提供を開始するのもそのためです。J:COMが提供する豊富なコンテンツに加え、業務提携したネットフリックスをはじめとする動画配信サービスが垣根なく楽しめるようになります。4Kにも対応していますので、高精細で綺麗な画像が楽しめます。

──4Kは昨年末、本格的に放送が始まりました。

井村:4Kを視聴できる機器は2019年4月末までに累計95万台出荷されていますが、この台数のうち24%が当社の機器です。ケーブルテレビ事業者に限れば9割前後のシェアを獲得しています。

 手応えは感じていますが、さらなる普及のためには大きなイベントの盛り上がりが不可欠です。現在開催中のラグビーワールドカップは全試合をJ SPORTSが4Kで生中継していますし、来夏の東京オリンピック・パラリンピックにも大きな期待を寄せています。

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