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ラグビー日本代表の快進撃 識者は「歴史上いちばん強い」

「エディ・ジョーンズは日本のラグビーを追求した大西鐵之祐とも重なるところがあります。『日本の選手は徹底的に鍛えて走らせてやっと世界に届く』という現状認識です。長い拘束と緻密な計画のもと猛練習に取り組んでジャパンを強化しました」(藤島氏)

 2015年のW杯でジャパンはかつての輝きを取り戻し、優勝候補の南アフリカを34-32で下した。だが、その試合こそ「スポーツ史上最大の番狂わせ」と激賞されたが、世界の壁は高く、3勝1敗の好成績ながら悲願の予選プール突破は叶わなかった。

 そして、ジェイミー・ジョセフ体制で迎えた日本大会。選手たちはエディ時代以上のハードワークをこなし、エディ時代には少なかった自主性を培った。外国出身選手は多いものの、優勝候補を打ち破ったアイルランド戦で見せた素早い出足の防御と連続攻撃は、日本代表に連綿と受け継がれてきた伝統を窺わせた。運命のスコットランド戦を控えて、過去のジャパンが成しえなかった高みに到達することへの期待は否応なく高まる。

 これまで頼りないジャパンを見守り続けてきた人々は“その時”を前に感慨深げだ。

「これまでのテストマッチの成績をフェアに見て、いまのジャパンは歴史上いちばん強い。強くなった。ようやくここまで来た。このまま勝ち進んで少しの不思議もないし、なおスコットランドのような伝統国の力は甘くないのも事実。そこにいるのがうれしい」(藤島氏)

 1930年の初テストマッチからおよそ90年。先人の思いを受け継いで、ジェイミージャパンが「歴史の創造者」となる時が来た。

●取材・文/池田道大(フリーライター)

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