3つ目の試練もスポーツ絡みで、しかもTBSが放送する番組。『グランメゾン東京』が放送される前の18時~21時に、『SMBC日本シリーズ2019第2戦ソフトバンクvs巨人』の野球中継があるのです。

 しかも試合開始の18時30分に、今年の平均試合時間である3時間21分(858試合)をあてはめてみると、22時ごろまでの放送延長が有力。もし延長戦に突入したら『グランメゾン東京』は、さらに遅い時間帯の放送となるだけに影響は免れないでしょう。

 実際、競技こそ異なりますが、『ワールドカップバレー2019』の中継延長で『シャーロック』(フジテレビ系)2話が9時から9時50分からに繰り下がり、視聴率は1話の12.8%から9.3%に急落。同じく『まだ結婚できない男』(フジテレビ系)の2話も9時から10時5分に繰り下がり、視聴率は1話の11.5%から7.7%に急落してしまいました。

 やはり、「いつスタートするか分からない」という状態ではリアルタイム視聴が難しく、「見てもらえたとしても録画で、視聴率には反映されない」のです。

 野球中継が延長して『グランメゾン東京』の放送が繰り下がったら、ラグビー中継や『イッテQ!』との競合を避けられる一方、日曜の夜だけに視聴者数は間違いなく減るでしょう。つまり、延長がなかったとしても、延長があったとしても、厳しい状況は変わりないのです。

 木村拓哉さんと言えば、平成に放送された連続ドラマの「全話平均視聴率ベスト10」で上位5位までを主演作が独占(時代劇を除くゴールデン・プライムタイム、関東地区、ビデオリサーチのデータをもとにTBSが集計)したカリスマ。

 令和に変わって1作目となる『グランメゾン東京』は、木村拓哉さんサイドにとって絶対に成功させたい作品。だからこそ、今まで一度もなかった「1桁視聴率」という危機にどう立ち向かうのか。もし3つの試練を跳ね返すことができたら、木村拓哉さんは令和も連続ドラマの主役として君臨し続けるでしょう。

【木村隆志】
コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者。雑誌やウェブに月20本超のコラムを提供するほか、『週刊フジテレビ批評』などの批評番組に出演。タレント専門インタビュアーや人間関係コンサルタントとしても活動している。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』『独身40男の歩き方』など。

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